長崎総科大附FW安藤が前半24分にドリブルから決勝弾 小嶺監督が与える特権とは…

 “ゴリゴリ系”と称されるストライカーは、やはり本物の才能のようだ。第96回全国高校サッカー選手権3回戦、青森山田(青森)戦で長崎総科大附(長崎)の3年生FWが鮮やかな決勝ゴールを叩き込み、1-0の勝利に導いた。その一方でこの試合で大会通算二度目の警告を受け、準々決勝は出場停止となった。

 J1セレッソ大阪内定の長崎総科大附FW安藤瑞季が決定力を発揮したのは前半24分だ。ターンで二人のマーカーをかわしてドリブル突破を開始すると、三人目のマーカーもかわしてペナルティーエリア外ながら右足を思い切り振り抜く。3試合連続弾がゴール右隅に収まり、長崎総合科大附が1-0で勝利を収めた。

「ゴールが見えたら打とうという一心でした。マークが厳しくなっていることもあって、抜いたらシュートを狙うというのは徹底していました」

 高校生離れしたフィジカルに注目が集まりがちな安藤だが、シュート意識の強さも一級品だ。2回戦の高川学園(山口)戦でも、エリア外から得点をマーク。激しいマークが来るなら、マークが空いた瞬間にシュートを放つ。名将として知られる小嶺忠敏監督から「無理して打っていい」との”特権”を与えてもらっているエースからは、意志の強さをひしひしと感じさせる。

 ただ、そんな強気が裏目となったのが後半6分だ。相手へのファールの際にイエローカードを提示されて5日の次戦、流通経済大柏(千葉)戦に出場ができなくなってしまった。本人もこのことに触れられると、少々肩を落としている。

同僚は「アイツにまた出させてあげたい」

「チームに迷惑をかけてしまって申し訳ないですが、サポートに徹します」

 それでもチームメートは、安藤のためにという気持ちを強くしている。それはキャプテンのDF田中純平の言葉が象徴していた。

「ここまでは3戦連発で取ってくれたミズキのお陰で勝ててきた部分がありました。次は厳しい相手になりますが、アイツにまた試合に出させてあげたいので、絶対に勝ちたいです」

 初の8強の戦いに、エースはいない。それを発奮材料とできるか。前年王者の青森山田を撃破した長崎総科大附は、夏の総体王者に挑むことになる。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

フットボールゾーンウェブ編集部●写真 photo by Football ZONE web

 

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