(© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation)

2015年に公開され、世界中で多くの人を魅了した『Kingsman: The Secret Service』。

ロンドンのサヴィル・ロウにある高級テーラー「キングスマン」――その実態は、どこの国にも所属せず、難事件やテロを解決するスパイ組織。

その候補生となった青年の成長と、彼を見出したベテランスパイの活躍を軸に繰り広げられた過激なスパイアクションは、主演のひとりタロン・エガートンをスターダムに押し上げただけでなく、コリン・ファースのアクションという驚きの組み合わせで、大きな話題となった。

そして、2017年9月22日に欧米で公開された続編『Kingsman: The Golden Circle』(『キングスマン:ゴールデン・サークル』 以下、『Kingsman』)が5日、ようやく日本でも公開される。

■マジで「秒でアガる。」

(© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation)

日本公開のキャッチコピーは「秒でアガる。」だが、この言葉に偽りはない。エグジー(タロン・エガートン)の登場からすぐ、トップスピードのアクションシーンが始まるのだ。

前作で、多くの映画ファンをうならせたアクションシークエンスは今作も健在で、ファンならば即テンションが上がるし、今作で初めてシリーズを観る人でも、その世界観に惹き込まれるだろう。

今回の『Kingsman』は、そんな冒頭のアクションシーンで、裏切り者の元キングスマン候補生・チャーリー(エドワード・ホルクロフト)から襲撃され、重要機密を盗まれたことでキングスマン自体が壊滅的な打撃を受ける。

難を逃れたエグジーとメカニック担当のマーリン(マーク・ストロング)は、「審判の日作戦」を決行し、アメリカの組織・ステイツマンと手を組むことに。

本作が発表された当初は「英国紳士(スパイ)、米国に行く」というコピーで、前作を観た人の中には「いやいや、前回の敵・ヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)は明らかにアメリカ人な設定だったし、なんでわざわざ『米国に行く』んだ?」と思った人も多かったはず。

しかし、アメリカに行かなければならなかったし、新たな敵との闘い以上に、行っただけの大きな意味があった。

■ハリーが帰ってきた!

(© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation)

前作でエグジーを見出し、育ててくれたハリー(コリン・ファース)がヴァレンタインに撃たれた際、エグジーたちと同じくらいの衝撃を受けたファンも少なくない。

ちなみに記者は、上映が終わった瞬間に、「ハリーの遺体を確認しなかったし、葬儀のシーンもなかった。だから、きっと生きていて、続編で帰ってくる!」と宣言し、同行者に薄い反応しか返されなかったため、今作の発表の際に公表されたハリーの姿に「ドヤ顔」をした口である。

ネタバレになるので詳細は省くが、ハリーが登場してもすぐには「ハリーが帰ってきた!」という感じにはならない。しかし、エグジーが仕掛けたあることをきっかけに、ハリーがハリーとして覚醒する。

その瞬間、前作での「ハリーの死」に衝撃を受けた人ほど、心の中で「Harry is Baaaaaaaaack!!!!」と叫んでしまうはずだ。

■敵の残忍さとエルトン・ジョンが…

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ヴァレンタインのクレイジーさもすごかったが、今作『Kingsman』の敵となる世界の麻薬組織を制覇したゴールデン・サークルのトップ、ポピー(ジュリアン・ムーア)のサイコパスぶりもハンパない。ジュリアン・ムーアが、美しく、愛らしいルックスである分、その残忍さが倍増。

キングスマンとステイツマン、2つの優秀なスパイ機関が手を組んで挑むにふさわしい強敵になっている。

そして、本人役として出演するエルトン・ジョンにも注目。彼が登場するたびに、反応せずにはいられないインパクトたっぷりな演技も見どころのひとつ。

(© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation)

もちろん、マーリンの活躍と新たに登場するステイツマンの面々も素晴らしい。

(© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation)

前作でも候補生たちの教官として、またスパイ映画に欠かせないガジェットを提供するメカニック担当として、人気の高いマーリン。今回もエグジーを厳しく導くが、「え? そんなキャラもあったの?」というキュートな一面を見せてくれる。

また、ステイツマンには、マーリンと同じメカニック担当のジンジャー(ハル・ベリー)がおり、この二人が並んでいるシーンの安定感もステキ。

(© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation)

ステイツマンの問題児・テキーラ(チャニング・テイタム)のやんちゃな感じは、キングスマンになる前のエグジーに通ずる雰囲気も。

(© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation)

逆に優秀なエージェントであるウィスキー(ペドロ・パスカル)は隙がない分、ハリーに近い部分を感じさせるかと思いきや、ガジェットのモチーフはコテコテなアメリカ西部劇フレーバーだし、女性の口説き方がチャラいという…。

そして、ステイツマンのトップ・シャンパン(チャンプ)が、ジェフ・ブリッジズというのが、また渋くて魅力的。

■シリーズ作品としての魅力

(© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation)

冒頭のチャーリー襲撃のシーンと合わせて、複数のアクションシーンが繰り広げられるが、そのいずれも「ド派手」なところが、アクション映画好きにはたまらない作品だ。

圧巻はもちろんクライマックスとなる、ポピーが潜む敵地でのアクションシークエンスで、前回の教会でのアクションシーンとは違った魅力が詰まっている。

そして、敵との戦闘ではないが、今回も「Manners Maketh Man――マナーが紳士を作る」のシーンも。

前作との比較を多く紹介してきたが、もちろん、初めて観る人にも充分楽しめる構成に仕上がっている。

一方で、マーリンがエグジーに「息を止めるのは得意だろ?」と言うのはどうしてか、チャーリーが敵愾心をむき出しにする理由や、ハリーとの思い出にエグジーが涙ぐむ姿、そんなエグジーの恋人がなぜ高貴な人なのか――など、シリーズ作品としてファンがグッとくるポイントがたっぷり。

先に今作を観る人は、前作を後からチェックしても、より楽しめるだろう。

■試写会会場でエグジーを発見

(©ニュースサイトしらべぇ)

記者は一般試写会にも訪れたのだが、その会場でなんと、エグジーを発見した。

14歳の学生だという彼は、

「スーツ姿だと(エグジーと)わからないので、このジャケットの衣装を生地から仕立ててもらいました」

と、洋裁をしている祖母に作ってもらったとのこと。

こんな熱狂的なファンのいる、魅力たっぷりな『Kingsman』。明日の公開初日から週末にかけては、満席になる回も多そう。

待ちに待ったファンも、まだこのシリーズを観ていないという人も、ワクワクするスパイアクションをぜひ劇場の大画面で楽しんでもらいたい。

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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ

エグジーとハリーが帰ってきた! 『Kingsman:The Golden Circle』