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 Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。第16回はMicrosoft Flowを取り上げる。

クラウド上で処理を完結させるMicrosoft Flow

 業務プロセスの簡略化や自動化は、日々の業務負荷を軽減するための重要なアプローチである。多くのクラウドベンダーやオンラインストレージベンダーなど自社ソリューション上で、承認プロセスの自動化や異なるアプリケーション間の連携を可能にする機能を提供済みだ。その1つ、Office 365における業務プロセスとタスクを自動化するのが、「Microsoft Flow」だ。多くの制限を持つ「Flow Free」プランもあるが、Office 365 Business Essentials/Business Premium/Education/Education Plus/Enterprise E1/Enterprise E3/Enterprise E5サブスクリプションをお持ちであれば、「Microsoft Flow for Office 365プラン」を追加費用なしで利用できる。

 プランに応じて実行可能回数や実行間隔が異なるものの、気になるのはコネクタ(Microsoft Flow上で連携を設定できる対象サービス)の種類だろう。Microsoft Flowは基本機能としてOffice 365やDynamics 365、Azure SQL DatabaseなどのMicrosoftサービス用コネクタを用意している。加えて、StandardではTwitterやWordpressに代表されるクラウドベースのサービス、PremiumではSalesforceやOracleなど基幹業務サービスへの接続を可能にする。また、オンプレミスデータゲートウェイを使って自社運用データベースへのアクセスもMicrosoft Flow for Office 365プラン以上であれば実行可能だが、カスタムコネクタの作成可能数を1回に制限しているため、企業全体でMicrosoft Flowを使う場合は有償プランの選択が望ましい。Microsoftが用意するコネクタの種類はWeb上で公開しているので、自社の業務プロセスに合致するものがあるか確認しておくといいだろう。

Flow経由でWunderlistとOutlookを連携

 さて、筆者はMicrosoftが2015年6月に買収したWunderlistで、原稿の締切りや家庭のタスクなどを管理している。本来であれば同社が2017年4月に開発をスタートしたMicrosoft To-Doに移行すべきだが、グループ(Wunderlistで言うところのリスト)を他のユーザーと共有できず、家人とのタスク管理に支障が生じるため、Wunderlistを使い続けている状態だ。また、iCalendar形式でタスクを取り出せるため、Microsoft Flowをわざわざ使う必要はないのだが、今回はWunderlistのタスクをOutlookの予定として登録できるシンプルなフローを作成する。

 Microsoft Flowを使う上で重要なのが、「トリガー」「アクション」という概念だ。今回の例では「Wunderlistで新しいタスクを作成(トリガー)したら、Outlookでイベントを作成(アクション)」する流れだ。1つのトリガーに対しては1つ以上の条件と複数のアクションを割り当てられるため、「~タスクを作成したら、イベント作成とメール送信」といったアクションも割り当てることも可能だ。さらに値を元にした条件式も追記できるが、その辺りは今後の連載記事で紹介したい。

 上図のように数ステップでフローの作成は完了だ。フローが正しく動作しているかは、「マイ フロー」から作成済みフローを選択すれば、実行結果の可否を通知するため、エラーメッセージを元にトリガーやアクションを再編集すればよい。フロー作成時に注意すべきは、すべてのトリガー(またはアクション)が用意されていない点だ。例えばWunderlistの場合、「タスクが期限を迎えた」「リマインダーが発生した」「新しいタスクが作成された」と3つのトリガーしかないため、「タスクが完了したらOutlookから予定を削除」するのは今のところ難しい。そのためMicrosoftはUserVoiceでコネクタやトリガーへの要望を募っている。Microsoft Flowを使い始めて、物足りない場合は投稿してみてはいかがだろうか。

「Microsoft Flow」で仕事の数を減らそう