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 筆者が人生初のお掃除ロボットであるiRobot「Roomba」(以降、ルンバ)を衝動買いしたのは、もうはるか昔、15年ほど前の2002年の年末だった。

 当時は、米国のガジェットショップの代名詞のようだったシャーパーイメージで、199ドル95セントで売っていたモノを偶然シリコンバレーに出張中の友人に頼んで持って帰ってもらった。

 あれから15年、熱しやすく冷めやすい筆者は、もう二度とルンバを買うことはなかった。我が家の初代ルンバはリビングでいつも先代のワンコに監視されながら、また時には上に乗られてウンウン言いながらひたすらフローリングのリビングをお掃除していた。

 残念ながらまだまだ初期の製品でそれほどお掃除も上手くなく、ほどなく友人宅に養子に出してしまった。

 そんなしばらく疎遠だったiRobotの床拭きロボット「Braava jet 240」(以降、ブラーバ)がひょんなことから15年ぶりに我が家にやってきた。

 2017年11月、スマートスピーカーの「Google Home」を発売日に秋葉原に買い出しに行った時、同じフロアで偶然ブラーバを見つけてしまった。目的の商品よりはるかに値段は高かった(3万2270円)が、そのスクエアでコンパクトなサイズを一目見て気に入ってしまい、脊髄反射の衝動買いとなってしまった。

 我が家は都内のそれほど大きくもないウサギ小屋風のマンションだ。今思えば何でそんなことをしたのか記憶も定かではないが、入居前にすべての部屋を洋間に変えてしまったので和室が1つもない。どちらかといえばルンバよりブラーバ向きの住宅と言えるかもしれない。

狭いところも入っていけるコンパクトさ

 ブラーバ本体は、上から見ると一辺約18cmのほぼ正方形。極めてコンパクトで、家具と家具の間の狭い場所にも入って行けるコンパクトさだ。

 そして高さも84mmしかなく、使わないときには脚付きのリビングボードやソファの下にでも簡単に収納できてしまう。

 本体底部には用途別に用意された3種類のクリーニングパッド(以降、パッド)のうちの1つをセットする。そうすると自動で単独走行して床拭きをしてくれる便利なお掃除ロボットだ。

 パッドはあらかじめブラーバにプログラミングされた3つのクリーニングモードに特化したパッドを使うことで清掃効果を最大化できる。

 クリーニングモードには「ドライスウィープモード」「ダンプスウィープモード」「ウェットモップモード」の3種類が提供されている。ブラーバのキットには最初からお試し用の3種類のパッドが各2枚ずつ、合計6枚付属する。

 普段一番よく使うダンプスウィープモードでは、まず前進して、その後少し下がって、絶対に前に壁や家具などの障害物がないのを確認してから水を吹き、再度前進してモップで水滴を拭き取る作業を繰り返して床を綺麗に掃除してくれる。

ボタンを押すだけでお掃除を開始
配置された家具の場所も学習していく

 ブラーバによる床磨きの手順は極めて簡単だ。基本的には本体を壁面から30cmほど離れた部屋の中央寄りに置き、本体上面にある「CLEAN」ボタンを押し電源オン、そしてもう1度を押すことで床拭きスタートとなる。

 内部には正確なナビゲーションシステムである「iAdapt2.0」を搭載しており、バッテリーの許す限り、部屋の隅々まで丁寧に拭き掃除をやってくれる。

 テーブルや椅子の脚に対するブラーバの戦略と姿勢がよくわかるのが上の動画。このように脚を確認して、それがまったく動きそうにないものだと認識すると、脚の周囲を回転して床をきれいにしてくれる。

 またブラーバは自分の動いてきた軌跡や室内に配置された家具や壁の位置を理解する機能も搭載している。

 そのため1度目は衝突するが2度目は接近時には減速し、人間のような優しいお掃除をしてくれる。

 そしてバッテリーが終わりに近づくと、停止時はほぼスタートと同じ地点に帰還してくる。後述するスマホ連携でより便利な使い方もできるが、スマホ連携とは関係なく単なるスタンドアローン型の床拭きロボットとしても十二分に価値ある商品だ。

 ブラーバは充電式の専用リチウムイオンバッテリーで動作する。専用バッテリーは付属のACアダプターで約2時間で充電できる。容量は1950mAhで、選択するクリーニングモードで駆動時間は多少は前後するが、ウエップモップモードの場合、満充電で12畳分の床面積(約20m2)を拭き掃除することが可能だ。

 筆者宅ではブラーバをいたく気に入っているワイフが追加のバッテリーをネット通販で購入したが、間違って互換バッテリーを購入したようだった。

 ブラーバにセットした時に面一にはならず多少バッテリーが本体より飛び出すオーバーサイズだが、純正品の3倍近くある5300mAhの大型バッテリーだった。

段差やパッドの種類を検知するセンサーも搭載

 ブラーバの操作系に複雑さはなく、付属の薄くて小さな取説をざっと読むだけで即利用可能だ。

 ブラーバの天面には床拭きスタートのためのCLEANボタンと、パッド取り外しボタン、ドライスウィープモード以外の2つのモードで必要になる洗浄水を入れるための給水口とキャップがある。

 パッド取り外しボタンは、ブラーバ持ち運びのためのリトラクタブルハンドルを引き起こすと、汚れた使用済みパッドに触れることなくボタンで落下させることができる。

 給水した水は、ダンプスウィープモード、ウェットモップモードの時に、ブラーバ前面下部のジェットスプレーノズルから前方床面に向かって水滴を吹き出す仕組みになっている。

 床と対面するブラーバ裏面には、駆動のためのゴムタイヤ車輪が2個、床の段差を検知する段差センサーが4つ、そして目的に応じたパッドをスライド装着したときに、自動的にパッドの種類を判断し、3つのモードから専用モードを選択するためのパッド感知センサーが配置されている。

 我が家の洗面所とリビングに続くフローリング廊下とは少しだけギャップがあるが、この程度は床続きのような判断なので、ブラーバは普通に通過して何もなかったかのようにダンプスウィープモードで床拭きを続ける。

 上の動画の衝突音は大きな音に聞こえるが、スマホの録音なのでかなり強調された感じになっている。家具や巾木を傷つけるような衝撃ではない。

 パッド感知センサーは、セットされたパッドの2ヵ所に開けられた複数の穴の連結形状を感知して最適なクリーニングモードを設定してくれる。

スマホアプリで水の量などを細かく調整できる

 スマホとブラーバをBluetoothで連携するアプリ「iRobot Home」を導入してアカウント登録することで、ブラーバに好みのニックネームを付けたり、スマホを使用しない場合はCLEARスイッチの長押しで設定する「バーチャルウォールモード」の設定オン/オフもできるようになる。

 また「パッドオプション」でブラーバの噴射する水の量を細かく調節できたり、1m2ほどだけを徹底的に拭き掃除したい時などに役立つ「スポットモード」の設定とスタートも可能だ。

 兄弟機のお掃除ロボットであるルンバの多くがWi-Fi対応となり、Amazon EchoやGoogle Homeスマートスピーカーからの音声発話でお掃除スタートが可能となってきている。

 しかしブラーバはBluetooth Low Energyのみの対応であり、最近流行のスマートスピーカーのスキル対応デバイスからは除外されているのが極めて残念だ。

家族からも大好評な合理的な1台

 ブラーバを興味深いガジェットの1つとして衝動買いした筆者の感想は脇に置いておいて、財務と投資回収率には極めて意欲的な我が家のCFO(ワイフ)の評価は、昨年筆者が衝動買いした約100アイテムのガジェットの中でも飛び抜けて評価の高いベスト1だった。

 それを証明するかのように、なんと娘宅へのプレゼントとして速攻でブラーバを買って贈っているようだった。“戦略的衝動買い”と“合理的衝動買い”の格差を目の当たりに見た感じだった。

家族大絶賛のコンパクトな床拭きロボットを衝動買い