IDC Japanは1月9日、国内モバイルデバイス市場予測を発表した。これによると、2017年第3四半期(7~9月)における同市場の出荷台数は2016年第3四半期比2.5%増の1186万台であり、2017年通年では2016年比9.0%増の5293万台を見込んでいる。

2017年第3四半期の出荷台数が前年同期比増となったのは、家庭市場向けが中心であるタブレットおよび、ビジネス市場中心のPCの出荷がプラス成長になったことが要因だと指摘している。スマートフォン市場は、ビジネス市場へのスマートフォンの導入が進み始めたことや、Android端末の通信事業者向け出荷が好調に推移したが、iPhone 8の出荷が伸びなかったことで家庭市場向けがマイナス成長となり、6四半期ぶりとなる前年同期比1.5%のマイナス成長になった。

また、PC市場は前年同期比3.5%増となり、大企業や学校、自治体などでの買い替えサイクルが戻ってきたことから、ビジネス市場では同2.4%増と出荷を伸ばしたという。家庭市場向けPCも、家電量販店での在庫整理がある程度一段落したことや新製品出荷により、同5.5%増の出荷となった。

タブレットは、家庭市場向け出荷が市場を牽引したことで、前年同期比18.8%のプラス成長になり、家庭市場向けタブレットでは通信事業者向け出荷が市場を牽引し、同市場向け出荷は過去最高の出荷台数に達するという。ビジネス市場向けは前年同期比のマイナス成長が続いているが、Windowsタブレットを中心とした大型案件が散見されるようになっている。

2017年通年の国内モバイルデバイス市場は、前年比9.0%増の5293万台を予測し、内訳は家庭市場向け出荷は同7.4%増の4100万台、ビジネス市場向け出荷は同15.0%増の1192万台を予測している。製品分野別では、スマートフォン市場は、ビジネス市場向けおよび家庭市場向けがともに従来型携帯電話からAndroidベースの携帯電話への切り替えや、iPhone Xの出荷が進むことで、プラス成長を見込んでいる。

PC市場は、家庭でのPC買い替えの大きなサイクルは今後期待されないものの、2017年以降緩やかなプラス成長を予測している。PCビジネス市場では、2020年のWindows 7のサポート終了に向けたWindows 10への切り替え、および買い替えサイクルにより、2019年まで成長が継続するという。

タブレット市場は、今後も通信事業者向け出荷が市場を牽引するビジネスモデルが継続すると同社は見ており、家庭市場を中心に市場を維持すると想定。しかし、ビジネス市場では生命保険会社でのタブレットの入れ替えや学校案件などが市場を底支えするが、企業でのタブレット需要はPCとの差別化が進みにくい状況が続き、需要が減少すると予測している。

同社のPC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストである浅野浩寿氏は「モバイルデバイス市場全体の2016~2021年の年間平均成長率(CAGR)は2.2%と予測している。家庭市場は、スマートフォンやタブレットなど通信事業者経由での出荷が中心となるビジネスモデルは今後も続くことが予測され、これによって市場は牽引されると考えられる。一方ビジネス市場の中心はPCであり、企業では現在Windows 7からWindows 10への切替えの評価が徐々に完了し始めている。Windows 10への移行と共にPCの買い替えサイクルが高まり出荷が進むと考えられる」と述べている。
(山本善之介)

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