ソフトバンクは過去3年の勝率で6割超

 プロ野球の球団の補強は、長期的な視点で行われる。1年単位ではなく、もう少し長いスパンで各球団の勝敗を見ていくと、両リーグの勢力図が見えてくる。ここ3年間の勝敗と、順位の推移を見ていこう。 

〇パ・リーグの3年間の勝敗と順位の推移 
ソフトバンク 267勝152敗10分 勝率.637・1→2→1 
日本ハム 226勝198敗5分 勝率.533・2→1→5 
西武 212勝206敗11分 勝率.507・4→4→2 
ロッテ 199勝224敗6分 勝率.470・3→3→6 
楽天 196勝224敗9分 勝率.467・6→5→3 
オリックス 181勝242敗6分 勝率.428・5→6→4 

 ソフトバンクは過去3年、勝率が6割を超えている。戦力的には圧倒的だ。90人近い選手を擁し、1~3軍で多くの試合を消化する競争環境で、生え抜きの有力選手が次々と登場している。 

 これに次ぐ日本ハムは、70人の選手登録枠以内にしぼった選手を徹底的に鍛えている。昨年は大谷翔平の戦線離脱、中田翔、有原航平らの不振で5位に沈んだが、育成力は健在だろう。 

 西武は戦力的にはソフトバンク、日本ハムに次ぐが、大きな連敗をするなど、采配、用兵のまずさもあって2015、16年と4位に甘んじた。一方、昨年は投打がかみ合い、2013年以来のポストシーズン進出を果たした。

2年連続Vの広島は3年の成績も圧倒的

 ロッテは投打ともに傑出した選手が少なく、戦力的には見劣りしたが、伊東勤前監督の采配の妙もあり、2015、16年と3位に滑り込んだ。しかし昨年は、投打が大きく落ち込み、最下位に低迷した。 

 楽天は田中将大の活躍で優勝した2013年以降、下位に低迷していたが、昨年前半はソフトバンクと首位争い。若手の伸びもあって、上げ潮ムードではある。 

 オリックスは2014年に2位になったが、以後は下位に低迷。同球団は1度もCSファイナルステージに出場していない。若手選手の成長が期待される。 

〇セ・リーグの3年間の勝敗と順位の推移 
広島  246勝174敗9分 勝率.586・4→1→1 
巨人  218勝204敗7分 勝率.517・2→2→4 
阪神  212勝208敗9分 勝率.505・3→4→2 
DeNA  204勝216敗9分 勝率.486・6→3→3 
ヤクルト185勝239敗5分 勝率.436・1→5→6 
中日  179勝238敗12分 勝率.429・5→6→5 

 広島は過去2年、6割以上の勝率で2位に10ゲーム以上の大差で優勝。過去3年の勝率で見ても、圧倒的だ。

巨人は安定感あるも…

 巨人は3年連続で勝率は5割を超え、安定感があるが、昨年は5月の13連敗もあり、後半追い上げたもののDeNAに僅差で敗れた、戦力的には広島に次ぐが、用兵、采配に問題があると言えよう。 

 阪神も巨人と並ぶ戦力があるが、主力の高齢化が進み、伸び悩んでいる印象がある。次々と若手が伸びている広島と対照的だ。また救援投手頼みで、投打のバランスにも問題があるように思われる。 

 DeNAは戦力的には上位3球団に見劣りしていたが、ラミレス監督の采配もあり、2年連続でポストシーズン進出。この間に若手が伸びてきた。上り調子なのは間違いない。 

 ヤクルトは2015年に優勝したが、投打の主力がその後、離脱したり不振に陥ったりで低迷している。特に投手力の弱体化は深刻だ。 

 中日は21世紀に入ってから黄金期を迎えたが、2012年を最後にポストシーズンに進出していない。投打ともに若手が伸びていない。戦力的には厳しいと言えるだろう。 

 3年間の成績は、各球団の基礎的な力を表している。この勢力図を短期間で大きく変えるのは容易ではないが、今年はどんな変化があるだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)

広島・丸佳浩とソフトバンク・サファテ【写真:荒川祐史、藤浦一都】