三菱自動車工業が、夜間にだけ開店する、深夜食堂ならぬ“深夜ディーラー”を開設。Web生中継とライブカメラを用いて接客する「NIGHT SHOWROOM」を期間限定で公開しました。

 NIGHT SHOWROOMは、2018年3月発売で、1月12日開幕「東京オートサロン2018」にも出展する小型SUV(スポーツタイプ多目的車)の新型車「エクリプス クロス」の登場に合わせ、ディーラー店舗閉店後の夜8時から、ネット上のショールームとして開店するもの。目線カメラを装着したプレゼンターや接客スタッフのお姉さん、開発担当者などが登場し、車両の具体的な質問から、「ここをもっとよく見せて」といった客の注文をリアルタイムに受け付けます。単なるWebサイト情報や一方的な動画配信などから一歩進み、実際のショールームへ来店したときのようなやりとりを家にいながら行えるようにしました。

 実施期間は2018年1月9日から2月4日。ショールーム実店舗閉店後の20時から23時に開店します。

 開始に先だって、プロフィギュアスケーターの高橋大輔さんがNIGHT SHOWROOMを体験。「フロント部分をもっとよく見せて」「友人とよく旅行へ行くので、後部座席が気になる」などと要望し、アイカメラで後部座席を写し、スライドして広さを調整できる様子などを、現場にいるプレゼンターが実際に乗り込んで映像で伝えました。

 これには高橋さんも、「なるほど、Webサイトの写真で見るより広いんですね! Webではもう少し見たいところがなかなか見られないこともあるので、ライブ中継で細かなところまでチェックできるのがいいですね。実際に店舗で見てみたくなりました」と話し、Webサイトでは出なかった「具体的な所有イメージや行動意欲が沸いた」ことに驚いたそうです。

 施策のポイントは「近年のクルマの選び方や買い方の変化」への対応と、客との接点を増やす「ディーラー実店舗への来店促し施策」であることです。

 昨今のクルマ選びは、日用品や家電などにおけるネット通販と実店舗の関係と同じように、これまでのディーラーや販売店の実店舗を4、5件訪問してたくさんの候補から吟味する方法から、前もってWebでじっくり比較検討し、車種もほぼ絞り込んでから1、2社に限って店舗に訪問するスタイルが主流になってきています。情報が既にあるだけに客の目は一層厳しくなっており、また来店が減るならば、営業活動の機会もそれ分失われていることになります。

 しかし実店舗へ来店を促せたならば、それは“既にほぼ決めている”客への営業になります。客に「どんな新しい体験」をさせて、店舗へ呼び込むか。シェアサービスなどの普及によって個人需要は「所有する」から「借りる/共有する」へ移り、クルマの販売台数も減少していくと予測される中、ITを効果的に活用する販促戦略はディーラーや販売店の生き残りもかけた今後のカギにもなりそうです。

目線カメラを装着したスタッフが常駐