1月12日公開の映画『伊藤くんA to E』で、主人公の超モンスター級“痛男”・伊藤役を演じる岡田将生。都合のいい女(A)、自己防衛の女(B)、愛されたい女(C)、ヘビー級処女(D)、そして木村文乃演じるもうひとりの主人公・崖っぷち脚本家の莉桜(E)。5人の女性たちを次々に翻弄し本性をむき出しにしていく伊藤くんを、岡田自身はどう感じたのか?今作の役を通して改めて楽しさを感じたという“俳優という仕事”についても聞いた。

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■相手のセリフを聞かない!?今作で初めてチャレンジした芝居

――伊藤をどんな風に演じたいと考えていましたか?
岡田 今までの役とは違うタイプなので、チャレンジもしてみたいけど、どうしていいのかわからないなと最初は悩みました。よりコメディーチックにするために劇的に、例えば舞台っぽい芝居でやったらおもしろいかなと思うところもあって。でも実際に廣木(隆一)監督から言われたのは「“コイツ意外とどこかにいそう”という感じを出したいから、なるべく抑えた芝居をしてほしい」ということで。そう言われて、やっと自分の中でも“この役がちゃんと成立するかも”と思えて安心することができましたね。

――劇中には観る側をゾワッとさせる数々の“痛男”リアクションが出てきますが、あの動きは演じる中で自然に生まれたものですか?
岡田 自然に生まれたものもありますし、監督が「ちょっとこういう風にやってみて」とニヤニヤしながら言ってきた動きもあります(笑)。自分の中ではこの役を通して“このシーンだったらできるかも”“細かくちょっとずつ小出しにしていこう”と、もう一段階いろいろと深く考えられるようになったというのがありますね。今までは「じゃ、ここでお芝居をこうします」と言われた際に“これ以上は出ちゃダメだ”というフィールドが何となく頭の中にあったんですけど、今回は全然そういったストッパーのようなものがなくて。例えば伊藤は本当に無神経な人だから、僕、今回初めて相手の方のセリフを聞かないままで芝居をしたんです。自分の世界を持っている人は相手のリアクションを待たなくても成立するんです。そういう今まではダメと言われていたことが急にできるようになったから、毎日が刺激的でした。こういうことを「はい、どうぞ」と許してくれる現場って、あるようでなかなか無いんです。今までの僕は少し硬くなっていたんだなって気付きました。そして“やっぱりお芝居って楽しいんだな”って思いましたね。久々に廣木組を経験できて本当に良かったです。感謝しています。

――撮影中は役の性格に影響を受けることなどはありましたか?
岡田 そうですね、撮影中はちょっと変でした(笑)。伊藤は傷つきたくない人だから、人のいうことを聞き流すんです。僕は誰かに言われたことがひとつでも引っかかるとずっと頭の中に残っちゃうタイプなんですけど、その時期は全然引っかからなくて。むしろ“別にいいや”って思っていました。いい意味で影響を受けていましたね。

■「あなた嫌われたの?」親に心配されたその理由に迫る!

――「伊藤のこういうところは自分にもあるかも」というのは?
岡田 彼もやっぱりどこか寂しがり屋なんですよね。誰かに構っていてほしい。この人の場合、そのための言動がものすごくヒドイんですけど。でも僕にも、どうしても寂しいときはありますから。構ってほしいあまりに友人に「なんで来てくれないの!?」って言ってしまうこともあるし。そういう気持ちはちょっとわかるかなと思います。

――逆に岡田さんが傷つくことを恐れずにガムシャラなことをやって良かった、と思うのはどんなことですか?
岡田 それこそ、この俳優という仕事かな。この仕事をこんなにも長く続けられるとは思っていなかったから。嫌なことなんて毎回あるし、できないこともたくさんあります。でも僕の中で一番長く続いているし、飽きもしない。だからこそきっとこういう役とも出会えたんだなと考えると、ちょっとは頑張ってきたのかなって思います。でも一方で、だからこそ伊藤という人に憧れる部分があるんですよね。僕の仕事はどうしてもリングに上がらないといけないけど、この人の場合はこんなに上がんなくていいんだ!? って(笑)。それでも生きていけるんだなって思うと、“なんだ、この人は”って思うし、そんな考え方があるんだな、僕もたまには逃げてもいいのかな……って(笑)。

――実際に映画を観たお客さんの伊藤くんへの反応が気になりますね。
岡田 まだちゃんと周囲のみなさんの声は耳に入っていないんですけど、ひとつ言えるのは、親が心配していました(笑)。この間(11月)の完成披露試写会のニュース記事で、女優陣からすごい批判を受けたって書かれているのを見たらしく、「あなた嫌われたの?」って(笑)。ちゃんと「そういう役なだけだから」と言っておきました。この映画に出てくる女性たちは、みんな伊藤に会うと合わせ鏡みたいに自分の嫌な部分が出てきてしまうんですけど、同時に成長もしていると思うんです。そういう意味でも伊藤は本当にいいカンフル剤というか。だからおもしろいんだと思うんですよね。もしもこの映画がうまくいったら、僕はできればZの女性までやりたいです!(笑)。

文/松木知恵

【作品情報】
映画『伊藤くんA to E』
2018年1月12日(金)公開
出演:岡田将生 木村文乃
佐々木希 志田未来 池田エライザ 夏帆
田口トモロヲ・中村倫也 田中圭
監督:廣木隆一
原作:柚木麻子「伊藤くん A to E」(幻冬舎文庫)
脚本:青塚美穂
音楽:遠藤浩二
主題歌:androp「Joker」 (image world)
配給:ショウゲート
©「伊藤くん A to E」製作委員会
オフィシャルサイト:http://www.ito-kun.jp 

<ストーリー>
伊藤(岡田将生)にさえ、出会わなければ―。落ち目の脚本家・矢崎莉桜(木村文乃)は、“伊藤”という男について悩む【A】~【D】4人の女たちの切実な恋愛相談を、新作脚本のネタにしようと企んでいる。心の中で毒づきながら「もっと無様に」なるよう巧みに女たちを誘導、そんな莉桜の前に“伊藤”が現れる。“伊藤”は莉桜が主宰するシナリオスクールの生徒。中身が無く、いつも口先だけの彼が、なぜか莉桜と同じ4人の女たちについての脚本を書いていたのだ。しかもそこには、莉桜のネタにはない5人目【E】の女が存在し…。“伊藤”の狙いは一体何なのか―。莉桜は徐々に追い詰められていく。

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