メディア監視を行う任意団体が最近、インターネットで意識調査を行ったところ、「最近のテレビは偏向報道が増えている」と回答したものが 67.8%に達することが分かった。この結果について、同団体事務局長を務める上念司氏は、「偏向報道番組のスポンサーに名を連ねることのリスクが浮き彫りになった」とコメントしている。

テレビの偏向報道を監視する団体「放送法遵守を求める視聴者の会(以下、視聴者の会)」 は、昨年12月27日から12月28日まで、日本在住のテレビの一般視聴者を対象に、偏向報道に対する意識調査を行った。

視聴者の会は、NTT コムリサーチ登録モニターから得た1000 件の回収結果を統計した。同会発表によると、男女比は男性が約6割、女性が約4割。対象者は19歳以下から70歳代まで。

設問「最近のテレビ報道において、偏向した内容の報道が増えていると思いますか?」に対して、「すごく増えていると思う」が25.7%、「増えていると思う」が42.1%に上り、合わせて67.8%が偏向性を認めた。

これについて、視聴者の会・上念司事務局長は「想像していた数字をはるかに超える結果で正直驚いた」と大紀元の取材に対して答えた。上念氏は、テレビ視聴者を含む多くの人が「インターネットの普及によって多次元的な視点で情報を検証しているのでは」と見ている。

また、報道番組を管理するテレビ局運営側に対して「様々な情報ツールの中の一手段でしかないということを自覚すべき時代が来たのでは。一方的な偏向報道で一時的に世論をコントロールしたとしても、その後視聴者から大きな不信感を得ることになる」とし、公正性から離れた報道が続けば、テレビ離れは深化していくと警鐘を鳴らした。

設問のなかには近年の報道事例として、2016年8月にTBS の番組『ひるおび』で、小池百合子東京都知事が就任挨拶をした際に「自民党の川井重勇都議会議長(当時)が握手を拒んだ」と報じたことを取り上げた。しかし、実際2者は握手を交わしてしたことが、時事通信による同場面をとらえた映像により確認できる。

『ひるおび』が意図的に握手場面を放送しなかったことが、インターネットユーザらの指摘により発覚すると、放送から約一年後、同番組は「放送内容に誤りがあった」として訂正した。

後続設問では、「握手を拒んだ」との報道の認知は56.7%なのに対して、訂正報道は12.4%しか知られていないとの結果を示した。真実性を欠いた報道により、約4割の視聴者は誤認のままであると言える。

別の設問で、視聴者の会は、偏向報道を制作するテレビ局と番組スポンサー企業に対する、視聴者の購買行動について示している。「偏向報道をしている番組のスポンサー企業について、そのスポンサー企業の商品を買いたいと思いますか」との問いかけでは「買いたくない」「気にしない」がそれぞれ5割となった。

上念氏は、多くの視聴者が偏向報道と捉える番組について「スポンサー企業の支持者と同じ(比率)ぐらいアンチを増やしてしまうことになるのではないか。単に市場の支持を失うだけでなく、株主から厳しい指摘を受けるリスクがある」と指摘した。

調査結果について「昨今、コンプライアンスに対する消費者や株主の視線も大変厳しい。今回の調査により、『視聴率が高いからと言って何も考えずに偏向報道番組のスポンサーに名を連ねることのリスク』が浮き彫りになった」と付け加えた。

(編集・甲斐天海)

メディア報道を監視する団体によるアンケート調査によると「最近テレビの偏向報道が増えている」と回答したものは67.8%に達した(参考写真)