フランスの劇作家ジャン・アヌイの傑作悲劇ということで知られる「アンチゴーヌ」。時代を超え世界で上演され続けている本作が、栗山民也演出のもと、長年本戯曲を愛読していたという蒼井優、映像・舞台と幅広い活躍を見せる生瀬勝久ら豪華キャストによって、1月9日から東京・新国立劇場 小劇場にて上演されている。

今回の「アンチゴーヌ」は、大胆にも十字に舞台を組み立て、観客が四方から取り囲むという特設ステージにて上演。生瀬が演じる、法と秩序を守り、自らが担う責任を全うしようとする冷静な王クレオンに対し、蒼井が演じる、自らの信念を貫こうとするアンチゴーヌの、熱く激しい舌戦が、通常の舞台よりも観客に近い位置、時には観客席に彼らが降り立つかたちで繰り広げられる。

休憩なしで2時間を超える舞台となるが、冒頭10分の段階で、ひとりの登場人物によって舞台の結末まで語られる、というのも、本作の仕掛けのひとつ。生瀬は、「それでも面白い」と太鼓判を押す。「本当に蒼井優さんとふたりで、このアンチゴーヌを演劇史に残るものにする自信があります。観なきゃだめですよ」(生瀬)と、意気込みを語った。

上記に対し、蒼井は「それ(冒頭で、観客が結末まで分かってしまっている状態)でも面白くしなくちゃいけない……」という風にプレッシャーを語るが、「劇中で、生瀬さんとふたりだけのシーンが45分間あるのですが、そこは頑張りたいなと思っています」と、自身の見どころについて語った。

本作は、1月27日(土)まで東京・新国立劇場 小劇場にて上演後、2月3日(土)、4日(日)長野・まつもと市民芸術館、2月9日(金)~2月12日(月・祝)京都・ロームシアター京都 サウスホール、2月16日 (金) ~2月18日 (日)愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT・主ホール、2月24日(土) ~2月26日(月)福岡・北九州芸術劇場 大ホールと、各地を巡演予定。チケット好評発売中。
(画像左から)蒼井優、生瀬勝久 撮影:阿部章仁