人工知能やロボットの時代が到来し、人類は新たなステージに突入しようとしている。アダルト業界も例外ではなく、イノベーションが次々と生まれている。AI搭載ラブドールから多様化するアダルトVRの世界、男女の概念を覆す新ジャンルのサービス&コンテンツまで、急激に進化する各ジャンルを総力取材!

◆ムーアの法則を超えるスピードで急成長!?

 ’17年は近未来のセックスを予兆させる話題が爆発的に増えた年となった。週刊SPA!では’16年6月に「人工知能SEX」と題した袋とじ企画を掲載したが、その後の技術の進化は想像以上に早い。

 リアルと遜色ない完成度を誇るアダルトVRコンテンツ、コミュニケーション能力を備えたAIセックスロボット、性行為中のデータを収集・管理するウェアラブルグッズなどが、相次いで登場し始めている。

 そして、数ある近未来アダルトグッズのなかで’17年に、性産業にもっとも大きなイノベーションをもたらしたのはVRだった。アダルトコンテンツ大手のソフト・オン・デマンド(SOD)で制作プロデューサーを務める金井陽平氏は言う。

「’16年の夏頃まで、日本ではVRを使ったAV作品はほとんど存在しませんでした。しかし、同年末から’17年にかけてその数が一気に急増。現在、大手アダルトサイトが運営する月間売り上げランキングを見ても、上位100タイトル中約40タイトルをVRが占めています。弊社でも1週間に5タイトルほどのペースで新作を発表しており、『こっそり内緒のW不倫中出しセックス』など、企画性と技術がマッチした作品は広い支持をいただいています」

 日本では不動産業界やゲーム業界を中心にVRの実用化が始まっているが、アダルトコンテンツ業界ほど積極的に使いこなしている産業はほかに見当たらない。

「今後、撮影用・再生用の機材、企画性などが充実していけば、アダルトVRコンテンツはより充実していく。世界では振動や匂いなど五感要素を加えて、より没入感の高いアダルトコンテンツを生み出そうという動きもあります。また、VR作品は一般作品に比べてデータ容量が重いので、今後5G回線の登場など通信インフラの向上にも期待したいです」(金井氏)

 一方、VR以外のエロ・イノベーションも次々と生まれている。ニュースサイト「ロボティア」編集長の河鐘基氏は言う。

「例えばAIとのセックスでは、今後、ロボット側が性行為を断ったり、逆に人間がしたくないときに求めてくるようになる。より人間同士のセックスに近い状況をつくり出す研究が欧米で進んでいます」

 急激に進化するエロ×テクノロジーについて、性の専門家はどう見るか。性倫理学者の関口久志氏は「日常生活にロボット、バーチャルが普及することは避けられない。性の分野で普及が過度に進むと“脱人間化”が起きる」と前置きしたうえで、次のように述べる。

「人間が持つ性的指向などの多様性については、社会的に認められていくべきでしょう。バーチャルセックスやAIロボットとの性体験も例外ではありません。しかし、それらは実際の性体験を代替し豊かにするものでは決してない。例えば現在、男性が誤った知識から過激な自慰行為にふけり、結果、女性との性行為中に射精できないという『膣内射精障害』に陥る人がいる。こうした問題や人間同士の関係からの逃避が現れる可能性もあります。最新技術を取り入れた性体験は、現実とは別物というスタンスが必要です」

 セックス・テクノロジーの急速な進化は、一方で人間の本能に悪影響を与える可能性もある。

 新たな快楽の喜びと脱人間化を促す近未来セックスカルチャーは、今後どのように発展していくのだろうか。’18年を担うエロテクノロジーの全貌を知りたければ、1/9発売の週刊SPA!に掲載されている袋とじ特集『マジで気持ちいい[近未来SEX]』を今すぐ開けてほしい。<取材・文・撮影/週刊SPA!編集部>

【金井陽平氏】
SODクリエイトにて制作部プロデューサーを務める。VRなど現場における撮影技術の最新動向に詳しく、アダルトコンテンツの新分野開拓に邁進中

【関口久志氏】
京都教育大学教育支援センター教授。セクシュアリティやジェンダー分野を専攻。近著に『新版 性の“幸せ”ガイド ―若者たちのリアルストーリー』(エイデル研究所)

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