元横綱日馬富士による暴行事件をめぐる日本相撲協会の一連の対応をみていると、法人のあり方が今のままでいいのかという疑問がわいた相撲協会のHP上に掲載されている「役員及び評議員の報酬並びに費用に関する規程」によれば、理事長や理事の報酬は、年間約2000万円である。これは、あまりにも高給といえるのではないだろうか。

 税庁の発表では、2016年に1年を通じて勤務した給与所得者4869万人のうち、2000万円の給与を得た人は227000人しかいない。全体の約0.4だ。このなかに、法人の人が何人いるかわからないが、相撲協会の理事が破格の報酬をもらっていることは間違いない。

 相撲協会は、益財団法人である。法人は、一般の法人と違って税が優遇されている。法人認可しなければ、年間何億円あるいは何十億円という税が、地方自治体に入るかもしれない。その税を免除しているということは、言い換えれば、その法人に税が投入されているということになる。

 内閣府は「認定等に関する運用について」というガイドラインのなかで、「費用は『適正な』範囲である必要から、謝、礼、人件費等について不相当に高い支出を的事業の費用として計上することは適当ではない」と摘している。

 横綱大関などの給与も破格だが、これを高いとみるか妥当とみるかは、その地位の特殊性から賛否が分かれるかもしれない。しかし、役員の報酬が2000万円で妥当だとする根拠はなんだろう。そんな高給を支払うことができる法人に、税の優遇措置が必要なのだろうか。これは法律の問題であり、かつ税の問題だ。らび国会は、法人が本当に「適正な範囲で支出しているのか」ということを調議論すべきだろう。

 一方、相撲協会は自ら法人卒業して一般法人になったらどうだろうか。「民の皆様のお蔭で、こんなに利益が出ました。その分きちっと税を納めさせていただきます」と言えば、少しは民からの不信を和らげることができるかもしれない。

 相撲“業界”では、相撲協会が独占企業といえ、その特殊性からあまりにも閉鎖的で不祥事が続いている。プロ野球球団ように、相撲部屋を株式会社として独立させる方法もあるかもしれない。企業に任せたほうが、透明性も共性も今まで以上に高くなるだろう。株式会社となった部屋(企業)は、強い力士を生むために、将来性のある人材を探し、優秀な親方を監督コーチとして採用するだろう。性を確保するために、ドラフト制度を導入するのもいいかもしれない。株式会社になれば、不祥事を起こさないために、教育、監視体制も強化するだろう。社会責任は当然だが、に対する責任も生まれる。

 極論かもしれないが、このくらいの革をしなければ、相撲協会は変わらないのではないだろうか。
(文=垣田達哉/消費者問題研究所代表)

写真:毎日新聞社/アフロ