シュナイダーエレクトリック(シュナイダー)は2月13日、同社のデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する取り組みと日本国内における目指す方向性を中心とする事業説明会を開催した。
○日本統括代表に白幡氏が就任

説明会には、今年1月にシュナイダーエレクトリックの日本統括代表に就任した白幡晶彦氏が登壇。同社が推進するデジタルトランスフォーメーションについて「特に、エネルギーマネジメントおよびオートメーション分野の業務や事業に対してデジタル変革を起こすことによって効率性の改善を提供したい」と意気込む。

グローバル全体をみると、今後20年で全世界のエネルギー需要は1.5倍となる一方で、二酸化炭素排出量は半減させなければならないという課題がある。同社はDXにより現状の3倍の効率化を実現することで、この課題を解決することをミッションとしている。

今後、再生可能エネルギーコストやエネルギー貯蔵コストの低下から、発電が分散化していく傾向にある。同社は、この分散化しているエネルギーを最適化させ、IoTやAI、クラウドなどを活用したDXと掛け合わせていくことで、ミッション達成を実現していく考えだ。

特に注力するのは、商業ビル、データセンター、工場・プラントの3領域。これらの領域においては、エネルギーや運用コストを大幅に削減できるだけでなく、DXによって投資の回収期間が非常に早まってきているという。

○日本市場ではIIoT、プラント、DCIMのプライオリティ向上を目指す

日本市場に目を向けてみると、その市場規模や技術分野のグローバル企業が多いことなどから白幡氏は「シュナイダーエレクトリックにとって重要な市場」であるとする。一方で、日本ならではの課題も抱えている。

「日本においては、高齢化によって技術が伝承されていかないという課題がある。また、全体最適が行われていない施設が多くあり、さらにそれらが老朽化しているというのも問題だ。安全・保守という観点からも、これらの課題をDXで解決していかなければならない」(白幡氏)

さらに、日本企業の海外展開について白幡氏は、「世界に出していくべき製品を持っている日本企業は多いが、グローバル標準への対応という点においてもう一歩足りない部分がある」と指摘。DXによって、日本企業のグローバル展開をサポートしていきたい考えを示した。

また、説明会後半で白幡氏は各市場にIoT対応ソリューションを提供するためのプラットフォーム「EcoStruxure」について説明した。EcoStruxureは第1の層「ネットにつながる製品」、第2の層「エッジコントロール」、第3の層「アプリ、アナリティクスおよびサービス」の3層を相互に連携させる。これにより、オープンなIPプロトコル上で、ベンダーに依存せず、多様なハードウェアやシステム、制御環境での稼働を実現することを可能としている。

各市場に対して、それぞれEcoStruxureのフレームワークを提供しているが、白幡氏によると日本においては今後特に、IIoT(Industrial Internet of Things)向けフレームワーク「EcoStruxure Machine」、プラント向けフレームワーク「EcoStruxure Plant」、DCIM(Data Center Infrastructure Management)向けフレームワーク「EcoStruxure IT」のプライオリティを上げていきたいとしている。

なお、説明会の最後に、EcoStruxureに関するイベント「Innovation Summit」が日本で初開催されることが発表された。ウェステォンホテル東京にて5月18日に開催される。Innovation Summitはこれまで、香港やパリなどで開催されてきているが、今年は東京のほか世界15以上の都市で行うことが予定されている。
(周藤瞳美)

画像提供:マイナビニュース