安倍晋三首相は14日午前の衆院予算委員会で、「働き方改革」関連法案をめぐり、裁量労働制に関する1月29日の答弁について「撤回するとともに、おわび申し上げたい」と陳謝した。自民党の江渡聡徳氏への答弁。

 与野党対決となる働き方法案は、後半国会の焦点の一つ。首相の答弁が揺らいだことで、法案審議に影響を与えるのは必至だ。

 首相は1月29日の衆院予算委で、厚生労働省の2013年度労働時間等総合実態調査を基に、「裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般労働者よりも短いというデータもある」と答弁していた。

 加藤勝信厚労相も14日の同委で「こうしたデータを示したことについては撤回したい。国会の皆さん、国民に対しても迷惑を掛け、深くおわびしたい」と謝罪した。データそのものの真偽については「1万を超える個々のデータや調査手法を精査しており、時間を要している」と述べ、明確にしなかった。

 これに対し、立憲民主党の枝野幸男代表は首相答弁の根拠となったデータの提出を要求。厚労相は「どういう形で出せるかを含めて対応したい」と回答した。

 立憲の蓮舫参院国対委員長は国会内で記者団に「論外だ。答弁が実はうそでしたということだから、法案の前提が崩れた」と批判。政府に法案提出方針を撤回するよう要求した。 

〔写真説明〕衆院予算委員会で立憲民主党の枝野幸男代表(左から2人目)の質問に答える安倍晋三首相(右)=14日午前、国会内

衆院予算委員会で立憲民主党の枝野幸男代表(左から2人目)の質問に答える安倍晋三首相(右)=14日午前、国会内