今回の小中高校の学習指導要領改定は、大学入試改革と同時に進められた。高校の改定案も小中と同様、「主体的・対話的で深い学び」による授業改善などを求めたが、高校の現場では「大学入試が変わらなければ、高校の教育も変えにくい」との声は多く、今後は大学の動向も焦点となる。

 中央教育審議会は2016年の答申で、指導要領改定と大学入試改革について「一体的に改革を行うことが成功の鍵」と訴えた。入試改革を検討した文部科学省の有識者会議は同年に公表した最終報告で「多くの大学では知識の暗記などの評価に偏りがち」と指摘した。

 文科省は既に、大学入試センター試験の改革などに着手。全問マークシート式の現行方式に代え、20年度から始める「大学入学共通テスト」は国語と数学に記述式問題を導入する。同省が策定した新テストの実施方針では、「知識・技能を十分有しているかも評価しつつ、思考力・判断力・表現力を中心に評価する」としている。

 ただ、各大学が「知識偏重」とされる個別入試を続ければ、高校の教育改革の妨げになりかねない。ある高校の校長は「指導要領改定を控え、教師の授業改善への意識は高まっている。大学が新指導要領で育成を目指す力を問う入試に変えれば高校も変わる」と話しており、大学側がこうした期待に応えられるかが注目される。