日本オラクルは2月14日、都内でクラウド事業の戦略説明会を開催し、同社 取締役 執行役 CEOのフランク・オーバマイヤー氏が説明を行った。

今回、発表されたのはデータセンター(DC)の新設と、同社の本社内に2018年中期に中堅・中小企業、クラウドネイティブなスタートアップ企業向けの営業拠点として「Oracle Digital Hub Tokyo」の開設、「Oracle Cloud Platform Autonomous Services 」の機能拡張の3点となる。

なお、米オラクルでは2月12日(現地時間)に「Oracle CloudWorld New York」を開催しており、DCの開設とOracle Cloud Platform Autonomous Services の機能拡張、SLAサービスなどを発表している。

○データセンター新設と営業拠点「Oracle Digital Hub Tokyo」の開設

新設予定のDCでは、統合されたDaaS(Data as a Service)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)のクラウドサービス群、セキュリティ、ブロックチェーン、AIなどの新しいサービスを提供していく方針だ。

データセンターの運営は米オラクルが抱える約1000人のインフラチームが行うが、設置場所、提供時期などの詳細は明らかにされていない。

DCの拡張計画には日本に加え、中国、インド、サウジアラビア、シンガポール、韓国、オランダ・アムステルダム、スイス、カナダの2カ所、米国国防省のクラウド・ワークロードを支える米国内の2カ所で予定されている。

Oracle Digital Hub Tokyoでは、マーケティング・オートメーションを導入したデジタル・マーケティング、SNSなどを使ったソーシャル・セリング、ウェブ・カンファレンスによる顧客へのライブ・デモなどを推進していく。

オーバーマイヤー氏は「現在、DCをグローバルにおいて積極的に展開しており、顧客の意見、市場の状況を見据えてDCを日本において開設することを決定した。また、Oracle Digital Hub Tokyoを開設するほか、クラウド市場に対応していくため200人の営業担当者を増員していく」と意気込みを語る。
○Oracle Cloud Platform Autonomous Servicesの機能拡張

Oracle Cloud Platform Autonomous Servicesに関しては、これまで同サービスは「Oracle Autonomous Database」で提供していたが今回の機能拡張により、すべての「Oracle Cloud Platform」サービスで自動稼働(Self-Driving)、自動保護(Self-Securing)、自動修復(Self-Repairing)を可能としている。

AIと機械学習を次世代のクラウドプラットフォームサービス全体に適用し、顧客のコスト削減、リスク軽減、イノベーション促進、予測インサイト獲得を支援するという。

自動稼働は、プロビジョニング、保護、モニタリング、バックアップ、復旧、トラブルシューティングのための労力が不要となり、稼働中に自動的にアップグレードとパッチ適用を行う。自動保護は外部からの攻撃や、悪意のある内部ユーザーから保護し、稼働中にセキュリティアップデートが自動的に適用され、すべてのデータが自動的に暗号化される。自動修復は、計画的/非計画的ダウンタイムから自動的に保護し、最大99.995%の可用性を実現するとしている。

Oracle Cloud Platformの機能領域に追加する自律機能の例としては、アプリケーション開発、アプリケーションおよびデータの統合、モバイルおよびボット、アナリティクス、セキュリティおよび管理などを挙げており、2018年中の提供を予定している。

さらに、SLAを満たすことができなかった場合には保証するという。最後にオーバマイヤー氏は「クラウド基盤は国内DCとエンタプライズレベルのSLA、柔軟な価格モデル、イノベーションツールボックスはフルスイートのAutonomous Cloud Platform、専門性と知識の向上に関しては営業担当者の増員とOracle Digital Hub Tokyoとなる。単に良いクラウドベンダーになるのではなく、クラウドを超えて日本市場の顧客にコミットしていく」と、述べていた。
(岩井 健太)

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