中国の巨匠チェン・カイコー監督が、夢枕獏氏の小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を映画化した「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」の幻術試写会が2月14日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、主演の染谷将太、共演の阿部寛が出席した。

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本作は、製作費150億円を投じたほか、約5カ月に及ぶオール中国ロケを敢行したスペクタクル巨編。遣唐使としてやってきた若き日の空海(染谷)が、詩人の白楽天(ホアン・シュアン)とともに唐の首都・長安を揺るがす巨大な謎に挑む。中国では昨年12月22日に公開され、90億円を超える大ヒットを記録中。染谷にとってカイコー監督の現場は「初めてのことだらけ」だったようだ。「1日5カット撮ればいいという贅沢な時間でしたし、食事も本当に豪華でしたね」と振り返ると、遣唐使・安倍仲麻呂を演じた阿部も同調し「(室内のセットは)CGと見間違えてしまうほど。ある種もったいないと感じてしまいました。まさに"偽"がなかったんです」と徹底的に本物を追求した撮影を述懐していた。

幻術使いが虎や鶴に変身し宙を舞うなど、まるで夢の世界に迷い込んだような幻想的なシーンが多数登場する本作。「もしも幻術が使えるなら?」という問いかけには「ナマケモノになりたい。でも、ナマケモノ本人としては"怠けている"のかは謎ですけどね」と染谷。一方、阿部は「染谷君になりたい」と回答した。「(染谷は)現場では本当に堂々としていましたよ。しっかりと立っていらっしゃった。染谷君くらいの年齢になって、若い感性と純粋な視点で撮影を見てみたかったです」と理由を説明すると、染谷は「ナマケモノとか言ってられませんね(笑)。気を引き締めないと」と苦笑していた。

さらに、染谷は舞台上で幻術(=イリュージョン)を披露することになった。イベント開始前のわずかな時間で練習に励んでいたようで「さっきからソワソワしていました」「無茶ぶりとはこういうこと」と不満を漏らしつつも、そのパフォーマンスは完璧な出来。米が入っていたはずの容器に向かって「空海!」と叫ぶと、なかからは空海が日本に持ち込んだとされるせんべいが登場。染谷は「せんべい、食うかい?」とギャグを交えた後、宙に浮いたコップに水を注いだり、ハンカチのなかから何本も花を出現させて、場内を盛り上げた。

最後に挑むことになったのは、椅子に座した阿部を浮遊させるという幻術。イベント開始前に「失敗しろ、失敗したら面白い」と染谷を茶化していた阿部は、自らの体が宙に浮くと、必死にバランスをとりながら、顔面を強張らせていた。慌てふためく様子を笑いながら見ていた染谷は「こういうのは普通はプロの方がやると思うんですよね。俺がやるんだと(笑)。でも、楽しかったです」と満足気。幻術に終始驚きっぱなしだった阿部は「助手の方がもっと力を入れてくれないと。落ちるかと思いましたよ…」と思わず本音を吐露していた。

「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」は、2月24日に全国公開。

染谷将太と阿部寛