高緯度地方で夜中にカーテン状の華やかなオーロラが出現した後、夜明け前に明滅を繰り返す「脈動オーロラ」が発生する仕組みを解明したと、東京大や名古屋大、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究チームが14日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

 脈動オーロラは、地球を取り巻く磁気圏の磁力線に沿って高エネルギーの電子が高度100キロ程度の大気上層に降り注ぎ、大気の原子や分子を発光させて起きる。しかし大気圏は磁場が強く、通常は電子が降下しにくいのに、なぜ波のように電子が降下を繰り返すかが謎だった。

 研究チームはJAXAが2016年末に打ち上げた科学衛星「あらせ」による観測で、磁力線に沿った電子が電磁場が強まると大気圏に押し寄せ、弱まると引くことを突き止めた。この現象は理論的に予測されていたが、観測で実証したのは初めて。笠原慧・東大准教授は「驚くほどきれいに高い相関が見えた。自然は美しいと思った」と話した。 

〔写真説明〕高緯度地方で夜明け前に明滅する「脈動オーロラ」の仕組みイメージ。地球を取り巻く磁力線に沿って電子が波のように降下する。画像右は科学衛星「あらせ」(ERGサイエンスチーム提供)

高緯度地方で夜け前に滅する「脈動オーロラ」の仕組みイメージ。地球を取り巻く磁力線に沿って電子が波のように降下する。画像右は科学衛星「あらせ」(ERGサイエンスチーム提供)