学習塾は大きく「集団導」「個別導」の2つのタイプに分けられる。株式会社矢野経済研究所『教育産業白書2017年版』によれば、学習塾市場における個別導塾市場シェアは約45で、毎年伸びている状況だ。

タイプは一概にどちらが良いとは言えないが、それぞれ人によって向き・不向きがあり、タイプ別に特徴を知っておくことが大切だ。

集団指導の特徴:ライバルと切磋琢磨しやすいがケアが手薄かも

集団導は、一人の講師に対して数人~数十人の生徒が同時に授業を受ける導形式を言う。学校と同じような導方法をとり、全員が同じ授業を受ける。多くの場合、プロ講師が導するため、レベルの高い授業が行われ、受験に関する情報量も較的豊富と言える。

周囲のライバル達と切磋磨することで、モチベーションを高めやすい傾向がある。ただし、集団導ゆえに、授業に付いていけない生徒のケアには問題点が残る。

個別指導の特徴:質問しやすい環境だがやる気の維持が難しいかも

個別導は、生徒一人ひとりに合わせて授業の進行度が変わる導形式で、マンツーマンあるいは講師一人に生徒2~3人の少人数制をとる。そのため、生徒の元々の学力や学習進度、部活動などとの兼ね合いなども考慮した、オーダーメイド式の授業を受けられる。

少人数であるため、分からないまま先に進んでしまうことはなく、質問などもしやすい。また、講師は生徒の習熟度合いを把握しやすく、効果的な学習計画を組み立てやすい。ただし、孤独感に陥りやすく、やる気の維持が難しいことがあり得る。

「集団指導」に向くタイプ:意欲があり競争することでモチベーションが高まる子

集団導に向くタイプは、過去の勉強内容が理解できており、学習意欲も一定以上認められる子。

競争心や負けん気があって、周囲との競争でモチベーションが高まる性格があれば、毎回有意義な授業となるだろう。周囲を気にせず講師に質問ができたり、示通り物事をこなしたりできる子は成績を伸ばせる可性がある。

「個別指導」に向くタイプ:クラスの中での質問・発言がが苦手な子

個別導に向くタイプは、「自分のペースでの学習」が必要な場合だ。勉強が遅れていれば、個別にカリキラムを組むことや、部活動との両立を希望する場合にも対応できる。

自分から先生に質問したり、手を挙げて発言したりすることが苦手な子に向くだろう。

様々なニーズから個別指導塾が人気に。近年は「自立学習型」タイプも登場

  • 近くで先生に見てもらいたい
  • 勉強をせざるを得ない環境をつくりたい
  • 部活や他の習い事の関係で、通塾する日を選択したい
  • 教師より較的安価

こんな要望を持ったご庭が個別導塾を検討されることが多い。結果的に個別導塾のニーズが高まり続けている。

さらに近年は、個別導分野に「自立学習」が登場し躍進している。生徒はIT教材を使って勉強し、講師は「やる気」を引き出すコーチングに徹するモデルだ。「教」を対話演習の学習システムが、「育」を人間が担うモデルが、今後の学習塾業界を牽引していくだろう。

田中 正徳/次世代教育プランナー)

集団指導と個別指導の塾、子どもがどちら向きかはどうやってわかる?