ディズニー/ピクサーのアニメーション映画『リメンバー・ミー』で主題歌「リメンバー・ミー」を書き上げ、『アナと雪の女王』の「Let It Go」に続き2度目となるアカデミー賞歌曲賞を受賞したロバート&クリステン・アンダーソン=ロペス夫妻。仕事でもプライベートでもパートナーの二人が電話取材に応じ、作詞作曲プロセスについて語った。

 『リメンバー・ミー』は、1年に1度だけ亡くなった家族たちと会えるというメキシコの祝祭「死者の日」と音楽をテーマに、カラフルな死者の国で繰り広げられるエモーショナルなファンタジー。劇中何度も出てくる楽曲「リメンバー・ミー」はコードも音階も全く同じなのにもかかわらず、歌う人とその歌い方によって歌詞の意味合いががらりと変わる曲で、クリステンは「この曲を書いてほしいと依頼されたとき、これがパズルのような形で機能する曲でなければならないことはすでに決まっていました」と振り返る。

 ロバートは「実際に曲を書き始める以前に、僕たちはピクサーでこの曲についてたくさん話し合い、多くのリサーチもしています。メキシコの音楽的な伝統に忠実な曲にしたかったからです」とメキシコ音楽に自分たちがすっかりなじむまで、さまざまなスタイルの曲をたくさん聴いたと明かす。そうしたリサーチを重ねながらも、「僕たちは曲を書きたくてうずうずしていました」というのが、二人が天才たるゆえんだ。

 「僕の場合、メロディーを書こうと決めて椅子に座ると、すぐにメロディーが出てきます。本当にあまり長くはかかりません。クリステンは、その一つを持って地下鉄に乗り、歌詞を仕上げます。電車から出てきたときの彼女は完璧です」とロバート。クリステンも「Fトレインでブルックリンの7番街からマンハッタンの中心まで、だいたい45分ですね」と応じる。「でもそれ以前に、何か月もこの曲について話し合っています。ですから、あまり明確な答えはできないけれど……(クリステン)」「うん、数え方によっては、曲ができるまで2時間とも言えるし、3か月とも言えるね(ロバート)」と笑った。

 夫婦で2度のオスカーに輝き、娘たちも歌を歌って楽器を演奏し、家庭は音楽にあふれていると楽しげに語るさまはまさに完璧なカップル。仕事と家庭の線引きなど、困難なことはあるとしながらも、ロバートは二人の関係についてこう語る。「僕たちの夫婦関係も仕事上のコラボレーションも決して完璧と呼べるものではありませんが、問題やつまずきによって、夫婦関係もコラボレーションも絆が強くなるものです。一緒にそれを乗り越え、語り合うことで、僕たちは自分たちがいかに互いのことを愛しているのか、いかに僕たちの絆が強いものなのかを知ることができますから。これは僕たちの人生のパターンになっています。僕たちはどんどん近しくなり、どんどん繋がりを感じるようになっています。完璧な結婚生活とか完璧なパートナーシップなどというものは存在しないと思いますが、そこに近づく努力ぐらいならしてもいいと思うのです」。(編集部・市川遥)

映画『リメンバー・ミー』は3月16日より全国公開

『リメンバー・ミー』で2度目のオスカーに輝いたロバート&クリステン・アンダーソン=ロペス夫妻 - Michael Baker / A.M.P.A.S.