担当Kです。クルマ担当として、またカーマニア予備軍として、MT車を日常の足にするようになり早5年。けっこう乗れるようになったと思っていたのですが、カーマニアから見るとまだまだのようで……。そんなワタクシが、今回はパワステなしのフェラーリ328GTS、最新のポルシェ718ボクスター、激安BMW M3に乗り感じたことを、吐き出してみました!

MJブロンディ改め永福ランプ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

 常日頃、読者のみなさまが見たことも乗ったことも興味もないクルマを紹介し続けているが、「いつもこんなに読者無視でいいのか!?」という忸怩たる思いはある。そこで今回は罪滅ぼしに「新旧スポーツカーをヘタクソが乗ったらどうなるか?」というテーマで、担当Kに世界の名車を運転させてみた。

 まずは不肖ワタクシの愛車、フェラーリ328GTSから。’86年製なので、ほぼクラシックカーに近い。

担当K:恥ずかしながらワタクシ、パワステなしのクルマを運転するのは初めてでした……。

永福ランプ:えっ! 昔オレのカウンタックも運転させたじゃん!

K:あの時は頭が真っ白になったので、何も覚えてません。しかも328のギアは、左手前が1速のゲート式で、これも初めてでした。

永福:カウンタックもそうだったんだけど……。

K:だから何も覚えてません! とにかくハンドルが重くて重くて。

永福:腕力がないオレがそんなに苦労してないんだけど。たぶん力の入れ方がムダだらけなんだよ。だって昔の人はみんなパワステなしのクルマに乗ってたんだよ!

K:信じられません。ド緊張で発進させましたけど、ちゃんと動いてくれたことに、自分のスキルの進歩を感じました! 左足に感謝です!!

永福:もうクルマ担当も10年だもんね。走った感じは?

K:現代のクルマのように、加速感はないのにスピードが異常に出てしまう感覚はなく、ほどよいスピードでも“やってる感”満点のサウンドで、流れる景色の気持ちよさまで感じることができました!

永福:進歩してるね!

K:傍から見ていると、音だけうるさくて前に進まないクルマかと思ってましたが、運転してみると、逆にそれがよかったです。のんびり走っていても、「古いフェラーリが走ってる!」っていう周りの人の好意的な視線も感じられました。

永福:そう。新しいフェラーリは反感を買いまくるけど、古いのは愛される。続いて今のボクスターは?

K:あまりにも運転が簡単で、クルマの進歩をしみじみ感じました。

永福:ミッションもスコスコ入るし。

K:当然328より速いし、よく曲がるし、よく止まるし。そういえば、328はブレーキが思ったより効かなくて、焦った場面もありました

永福:今のクルマは、ちょこっと足乗せるだけでグワーッって減速するからな。

K:普段乗るクルマとしては断然ボクスターが一番ですが、現行車ということでお宝感はないし、欲しいと思うのは328でしょうかね~。

永福:マジで! ホンモノのカーマニアっぽいじゃん! じゃ、職人の古いBMW M3(’96年製)は?

K:実は、流していて一番気持ちよかったのはM3です。

永福:フェラーリより!?

K:音の気持ちよさはフェラーリ、曲がる、止まるなどの性能はボクスターだけど、直線の加速フィールは、BMWの直6ですね!

永福:あ、ありえない……。この世にフェラーリエンジン以上の快楽装置はない!

K:好みの問題でしょうけど、BMWのストレート6は、つま先から脳天まで一本スジが通ってるような気持ちよさです。BMWがもうノンターボ直6の生産をやめてしまったことは残念ですが、中古ならまだまだ買えるので、今のうちに程度がいいタマを探しておこうかな~。

永福:古いフェラーリも今のボクスターも1000万円級なのに比べると、中古の直6BMWはメッチャ現実的な選択ではあるな。

K:でも、運転に一番気を使ったのはM3でした。

永福:そういや、相変わらずエンストこいてたね。

K:このクルマ、発進がむずかしいんですよ! 全体的にボロボロでいつ壊れてもおかしくない雰囲気だし。

永福:車内がゴミ屋敷だからそう感じたんじゃないの?

【結論】
結局、ヘタクソに名車を乗せても、みなさまの役に立つような大した感想は聞けないし、どんなクルマなのかもあんまりよくわかんないことがわかりました。まあ、カーマニアの感想聞いてもわかんないだろうけど。

何の打ち合わせもないまま突然フェラーリで登場し「これ運転してみて!」と言われ最初はとってもイヤでしたが、予備軍として328GTSで爆走できたことは一生の思い出です(担当K)