4月から月1での放送も決まり絶好調の「池の水ぜんぶ抜く大作戦」。今まで22回抜いた池から見つかった外来種を総ざらいしつつ、今晩の放送に備えたい。

外来種とは
外来種とは、その土地にいなかったのに人為的に運び込まれ、繁殖したり根付いちゃった生物。元からいた種(在来種)自体を食べて減らしたり、在来種が食べるべき餌を食べ尽くしてしまい結果在来種を減らしたり、在来種と交雑することで結果その種を消滅させかけたり(クサガメとニホンイシガメの関係など)と問題になっている。
外来種問題は、いつからを「外来」とするのか、どこまでを許容するのか等、意見の相違もあるし線引きが曖昧で割り切れない部分もある。しかしそうこうしている間にも爆発的に増えたり、在来種が減ったりしてしまうのも現実だ。
何にせよ、人間の都合で一方的に連れて来られた慣れない土地で、ただただ必死に生きているだけの彼らに罪はないという目線だけは最低限持っておきたい。

「特定外来生物」?「侵略的外来種」?「生態系被害防止外来種」?
よく耳にする「特定外来生物」とは「在来の生物を補食したり、生態系に害を及ぼす可能性がある生物」として「特定外来生物被害防止法」で指定されている生物で、法で飼育や譲渡等を禁止された「強めの」外来種。法で禁止とかまでしないけどなんか危なっかしそうだーってやつを「生態系被害防止外来種(かつては要注意外来生物)参考リンクとし、またそれぞれ学会や連合が定めた「日本の侵略的外来種」「世界の侵略的外来種」というのもあったりして、カブッてるし少々ややこしい。

番組で出た外来種数えてみた
以下は、過去6回の放送に出てきた外来種と捕獲された合計匹数。画面上に匹数が表記されていなかった場合は1匹としてカウント、匹数表記なくても画面上で複数視認できた場合はおおよそですが数えました。だからあくまで「くらい」です。カッコ内の数字は発見された池。タイワンリス(第3回)や国内外来種(関西では在来種だが関東では「外来」になるゲンゴロウブナ等)は今回省きました。

●ブルーギル 4297匹(10・13・14・17・18・20)
もはやブラックバスを抜きキングオブ外来種と言ってもいいほどの問題児。ブラックバスは魚卵は食べないが彼らはブラックバスの魚卵すら食べてしまうため、ブルーギルが爆発的に増えるとごく少数の巨大なブラックバスと無数の小さなブルーギルしかいない末期的な池が出来上がるという。原産の北米ではフライパンにぴったりの形からパンフィッシュと呼ばれ食用も。もちろん特定外来生物。
●ウシガエルのオタマジャクシ1536匹くらい。(13・16・19)特定外来生物。
●コイ 853匹くらい。(1・4・6・7・8・10・11・12・13・14・15・16・17・18・19・20・21・22)
在来種としてのコイは琵琶湖の一部の野鯉のみで(霞ヶ浦や四万十川を含める説も有り)、それ以外は今は外来種とされる。長らく親しまれてきた魚なので番組では、依頼者側の意向で池に戻すことも。汚染に強く、悪食で生きてるものもよく食べる。捕食時にヘドロを巻き上げたり水質汚染の原因とされる。(汚さない水性生物などいないのだろうが)
●ブラックバス 587匹くらい。(8・16・17・20)
1925年に政府の許可の元、芦ノ湖に放流されその後試験的に広めらたが、近年はその釣り味の良さから一部の人がゲリラ的に放流。名前の「らしさ」も相まって外来生物の代名詞。特定外来生物。
●アメリカザリガニ 436匹くらい。(8・10・16・19・22)
ウシガエルの餌として北米より持ち込まれた。逆にウシガエルの悪食ぶりがわかる。米国では食する地方もあり多少泥臭いが伊勢海老っちゃ伊勢海老。
●アカミミガメ 290匹くらい。(1・4・5・7・8・9・10・11・12・13・14・17・18・20・21)
北米原産。縁日のミドリガメ。
●アフリカツメガエル 119匹。(2)
南アフリカ原産。実験生物として60年代以降広まる。ほぼ水中のみで生活。爆発的な広まりが心配される。
●クサガメ 49匹くらい。(2・4・9・10・11・13・14・15・16・20・21・22)
襲われると臭い分泌液出すのが名の由来。甲羅に3本の隆起。「ゼニガメ」はクサガメ(やニホンイシガメ)の幼体。在来種でないことはわかったが未だ謎多し。
●スクリミンゴガイ(ジャンボタニシ)45匹。(8)
南米原産。80年代に台湾経由で食用とし持ち込まれたが、御多分にもれず食用が広まらず野生化のパターン。稲を齧り、卵の塊もピンクで不気味がられる。昔、電波少年で松村邦洋が焼いて食べ、えずいていたのはコレ。
●ライギョ 40匹くらい。(4・8・14・17)
中国や朝鮮半島に分布。カムルチーなどタイワンドジョウ科数種の総称。ハスなど水性植物が茂る場所を好み細い用水路にも多くいた。水鳥の雛を襲うと強調されるが、カエルや水性昆虫や小魚も食うし、実際は警戒心が強く臆病。東(南)アジアではポピュラーな食材。地引網を仕掛けるも泥に潜られ失敗した山田池のリベンジが今夜放送。
●ソウギョ 13匹。(3・18・21)
水草や水辺の草を食う。コイに似てるがヒゲがなく顔もややスリム。コイより大型化(日本では1・2mくらい)。中国原産で食用や水草除去のため広まった。前回、鎌倉の寺では蓮の根を食べてしまう主犯として登場。
●ウシガエル 10匹くらい。(5・7・8・15・22)
夏にブォーブォー鳴くあいつ。食用ガエルの名の通り食用で北米から持ち込まれた。かなり悪食。特定外来生物。
●キバラガメ 1匹。(15)
アカミミガメに似てるが腹がビビッドな黄色。
●ミシシッピニオイガメ 1匹。(18)
小さいため飼育で人気。言うほど臭くないらしい。
●フトマユチズガメ1匹。(18)
白い眉毛のような模様が顔にあるためこの名前に。ペットとして幼体が流通。北米原産。
●カダヤシ おそらく複数。(4)
北米原産。ボウフラを食べる等の不確定な根拠で世界中に広まる。メダカに似てるのでいつの間にか入れ替わっていても気づかない場合も。特定外来生物。
●タナゴ おそらく複数。(4)
表記はなかったがおそらくタイリクバラタナゴ。中国原産。ハクレンやソウギョに混じり広まる。在来のニッポンバラタナゴと交雑し、(しかもタイリク~側の個性が強い)純粋なニッポン~は関西のわずかに一部に。
●アリゲーターガー 3匹。(7・15・19)北米原産。4月1日より特定外来生物。前回、的場浩司が悲願の捕獲。
●ロングノーズガー 1匹。(15)
●ワニガメ 1匹。(12)
北米原産。ガメラのモデルとも言われ、見た目恐竜。番組で捕獲されたものは80センチあったが噛みつかれたらシャレにならない。興味深かったのはワニガメという大型外来種が来てから、その座間の池ではコイやアカミミガメ等中型外来種が減り(食べられ)、その中型の餌となるモツゴやヨシノボリなど小型在来種が増えたこと。
●ウーパールーパー 1匹。(16)
メキシコサラマンダーの突然変異した色を人工的に固定化したのがウーパールーパー。この呼び方は日本だけで、85年のやきそば「UFO」のCMで名付けられた。

1 東京都品川区・滝王子稲荷の池(第1回 2017・1・15OA)
2 和歌山県鳥の巣半島のため池(第1回)
3 岐阜県飛騨高山・美女ヶ池(第1回)
4 静岡県静岡市・麻機遊水池(第1回)
5 東京都文京区・芭蕉庵の池(第1回)
6 愛知県一宮市・浅野公園のお堀(第2回 2017・4・23)
7 神奈川県横浜市戸塚区・谷矢部池(第2回)
8 静岡県富士市のため池(第2回)
9 東京都品川区・原の水神池(第2回)
10 千葉県習志野市・森林公園の池(第3回 2017・6・25)
11 東京都千代田区・日比谷公園の雲形池(第4回 2017・9・3)
12 神奈川県座間市・立野台公園の池(第4回)
13 千葉県千葉市・いずみ自然公園の池(第4回)
14 大阪府枚方市・山田池(第5回 2017・11・26)
15 大阪府寝屋川市・山新池(第5回)
16 神奈川県横須賀リサーチパーク・光の丘水辺公園の四季の池(第5回)
17 千葉県印旛沼につながる鹿島川沿いの排水機場(第5回)
18 神奈川県横浜市都筑区・徳生公園の池(第6回 2017・1・2)
19 大阪府寝屋川市・山新池(リベンジ)(第6回)
20 埼玉県草加市・そうか公園の修景池(第6回)
21 神奈川県鎌倉市・光明寺の蓮池(第6回)
22 埼玉県比企郡・比企丘陵のため池(第6回)

「噛まれたから駆除」という前フリ
前回の放送で気になったのが横浜の池での少年のインタビューを使った前フリVTR。少年が水辺でアカミミガメにパンをあげていたら陸に何匹も上がって来て、その亀をつかみ持ち上げたら(嬉しそうに持ち上げている当時らしき写真も)腹を噛まれてしまい血が出たと言う。
少年「僕が思うにはここにいる亀を駆除してもらいたいっていうだけです」→ナレ「このままでは子供たちが危険だ!」テロップ「子供たちが危険にさらされている!」→アカミミガメ駆除のため水抜き、という流れ。
以前も、2択でのみで「悪」と決め、煽るような見せ方にバラエティとはいえ違和感を感じてしまうと触れた。実際この横浜の池からシリーズ最多の117匹ものアカミミガメが見つかっているし、もちろん対策は取るべきだ。
しかし捕まえて持ち上げられたら、そりゃどんな生物も抵抗する。生きるためにエサがあれば食べにくるし、捕まえられたら逃げようと噛み付くこともある。そこに外来種、在来種の違いはない。
なぜ噛まれたか? 何をすべきで何をすべきでなかったか? そういった思考一切なく、「噛まれたから駆除」という前フリ(少年どうこうではなく構成)にはとても違和感を感じた。たしかにカミツキガメやワニガメなど相当危険な外来の亀も増加しているので一概には言えないのだが、もう少し(たくさん見ているであろう)子供が考えを巡らせられるような見せ方があってもいいのではないだろうか。出演者が「生き物に罪はない」という目線をしっかり持っているだけに、今後に期待したい。

さて、小田原城のお堀の水抜きを敢行したとの噂も飛び込んできた「池の水~第7弾」。真田家ゆかりの寺の御神木を池から取り除くなど、歴史好きロンブー淳の浮かれっぷりも楽しみだ。今晩7時54分から。
(柿田太郎)
水抜きされた井の頭公園の池の今朝の様子。まもなく水が張られる