アーセナルに所属する元ドイツ代表DFペア・メルテザッカーが、現在の心境を語っている。ドイツメディア『シュピーゲル』が報じた。

 ハノーファー、ブレーメン、アーセナルで主力として活躍してきたメルテザッカーは、ドイツ代表としても104試合の出場で4ゴールをマークしてきた。現在33歳の同選手は、2017-18シーズン終了後に現役を引退してアカデミー(下部組織)にてマネージャーを務めることが既に決まっている。

 現役ラストイヤーとなる今シーズンはリーグ戦5試合に出場して1得点を記録しているが、メルテザッカーは選手生活を終えようとしている現在もなお、強いプレッシャーに苛まれ続けていることを明かしている。

「可能な限りプレーして、すべてを取り入れ、自身にとってのラストイヤーを楽しむべきだと誰もが言っている。だけど、僕が30年以上にわたる人生において初めて、かなり長い時間をベンチで過ごしたとする。スタンドでなら、なお良いね。そうしたら、僕は自由を感じられるだろう」

「精神と肉体の両面で、すべてが負担になっていると思い知らされる日もある。でも、僕たちは疑念を持つことなく仕事をやり遂げる必要があるんだ。プレッシャーはとても激しくて、僕の頭の中にはいつも、ミスを犯して失点の責任を負うというホラーのようなストーリーが存在しているよ」

「ファンが称賛を与えてくれるなら信じがたいことだけど、ブーイングを受けたときにはとても恥ずかしく思う。試合が始まる前の瞬間には、僕の胃はまるで吐き出しそうな状態に変わり、目に涙を浮かべるほど激しく息が詰まりそうになるんだ」

 また、メルテザッカーは21歳で臨んだ2006 FIFAワールドカップ ドイツ大会についても話し、当時の複雑な心境を吐露している。

「もちろん、2006年にイタリアに敗れたときは本当に落胆した。でも、僕の心の大部分は安心してもいたんだ。今でも昨日のことのように覚えている。僕は“終わった、ついに終わったんだ”と思ったよ」

 最後にメルテザッカーは、自身のキャリアにおいて形成されたケガについての独特の価値観を示している。

「僕の身体はこれ以上の努力ができるだけの備えを持っていなかった。もうこれ以上プレーできない、という時にケガをするんだ。いつもそうだった。僕はケガが再発する理由の多くは心理的な理由にもよると考えている。身体が魂に休息を与えようとしているんだ」

今シーズンが現役ラストイヤーとなるメルテザッカー [写真]=Arsenal FC via Getty Images