3月11日WANIMA が、全ツアーEverybody!! TOURアリーナ編を大阪城ホールにてスタートさせた。

Everybody!! TOURアリーナ編は、1月17 日()にリリースしたメジャー1stフルアルバムEverybody!!』(読み:エビバデ)を携えたツアー。そのスタートで、WANIMA大阪城ホールで史上初となるセンターステージでのアリーナスタンディングを実現。「シグナル」「ともに」など計25曲のほか、未発表曲「りんどう」まで披露し、集まった満員のファン14,000人を熱狂させている。

この日、14,000枚のチケットは即売。WANIMAバンドカラーでもある、ラスタカラーに染まった大阪城ホール周辺は開場前から熱気に溢れていた。今回のライブ大阪城ホール初となるセンターステージでのアリーナスタンディング形式。も味わったことのない体験への期待で、多くのファンが心を踊らせていたはずだ。場内のをくぐるとアリーナエリアの中心に配置された正方形ステージに対してあちこちから驚きのが上がり、「え!? これ、ヤバくない?」と小走りで自分のエリアへと急ぐファンが続出。開演までは80年代00年代初期のヒット曲、CM曲、曲などが流れ、ライブ中の諸注意が記されたプラカードを持ったカッパ着ぐるみが客席を練り歩く。観客をとことん楽しませようとするWANIMAらしい姿勢がうれしい。

photo by瀧本 JON... 行秀

photo by瀧本 JON... 行秀

定刻の17時を少し越え、BGMに合わせて大きな拍手が鳴りくなか客電が落ち、最新作『Everybody!!』にも収録されているオープニングSE「JUICE UP!のテーマ」が鳴りく。メンバーステージに姿を現すと、ホールの中心へ向けて14,000人の大歓が放たれた。笑顔と歓を体中で受け止めながら3人が奏でたのは、最新作から「OLE!!」。オープニングから満面の笑みで一気に曲を畳み掛け、14,000人は拳を突き上げ、歓喜の踊りでそれに応える。3人の演奏には重量感があり、それでいてライブバンドらしいグルーヴ感で全身が揺らされる。冒頭の数曲だけでもバンドの好調な様子が伝わってくる。「WANIMAと皆さんのとんでもない一夜がやってきました!」というあいさつから始まったKENTAのMC異常なほどハイテンション。それは「MCが枯れそうや」とKENTA自身が苦笑いするほど。それでも彼はステージ上を駆け回り、14,000人の顔を全て見んばかりの勢いでホール中を見渡す。

KO-SHINの開催宣言から始まった中盤戦は、底抜けの明るさで押しまくった序盤からは雰囲気を変えて、「CHEEKY」からスタートタイトな演奏キープしながらも、観客をあの手この手で盛り上げることにも余念がない。しかし、WANIMAライブは「楽しい」のひと言で済ませられるようなものではない。「THANX」では3人とも引き締まった表情でメッセージを届け、KENTAはステージに何度も拳を打ち付けた。爆音かつ、高速で演奏が鳴りくなかでも、3人の一挙一動にグッとくる。ライブのちょうど中盤では、「もう手を挙げるのとかキツイかなと思ってこんな時間を用意しました」とアコースティックタイムへ突入。KO-SHINアコギ、FUJIはパーカッション、そして、KENTAはハンドマイクで、数々の人気曲をいつもと違うアレンジで聞かせる。ここでめて気付かされるのはWANIMAの曲のよさ。どんなアレンジだろうが、メロディの瑞々しさが際立っている。この日は3人の演奏だけでなく、演出も群を抜いていた。楽曲の展開に合わせて緻密な動きを見せる照明予想外の展開で楽しませる特効、そのまま商品化できそうなぐらい見応えのあるスクリーン映像、最前列でもスタンドの最後方でも楽しめるような工夫が随所に凝らされていた。

photo by瀧本 JON... 行秀

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しかし、決して演出過多には陥らない。あくまでも役はステージ上の3人なのである。後半戦は、「東北も、熊本も、みんな、ともに生きるよ!」というKENTAの叫びとともにかき鳴らされた名曲「ともに」からスタートWANIMA初のバラードSNOW」では、客席のあちこちで自然発生的にスマホライトが掲げられ、感動的な場面となった。「オドルヨル」ではタイトル通りのダンスタイムに突入し、14,000人が本の赴くままに踊り狂った。他にも趣向を凝らした演出と抜群の構成でこちらの集中を一切途切れさせない。どこで切ってもエンディングになり得ると言っても過言ではない内容だ。しかし、今やこれだけの大会場を熱狂させるまでになったWANIMAも、そのスタートは小さなライブハウス大阪での初ライブ100人も入れば満員になるほど小さな場所に、2、3人の客を集めたところから始まったという。そんなエピソードを披露したあとにKENTAは叫んだ。「WANIMAをここまで連れてきてくれてありがとう! これからもWANIMAの3人をよろしくお願いします! こんな見たやけど、死ぬまでみんなの味方やけん」と。

エビバデ!」のコールアンドレポンスで会場一体となって本編を終えたあとはアンコール。ここでプレイしたのは、『Everybody!!』未収録の新曲「りんどう」で、この日が初披露となった。彼らの故郷・熊本ではになるとりんどうが咲く。上して以降、故郷のことを思うとき、そんなりんどうの姿がKENTAの胸に浮かぶようになったという。

これは3人がこれからも歌い続けていきたいと強く願っている曲で、特に3月11日という日に披露したかったとその想いをった。「弱いままで強くなれ」「何処にいても枯れないように 願い歌う 祈りの」と歌われるこのスローチューンは、郷愁を呼び起こすメロディシンプルアレンジが印的。この日一番の熱と想いがこもった演奏に、皆はじっとを傾けた。新曲の初披露を終えたあとは、アナログながらも前代未聞の手法でアンコール曲を募ったり、最後の、本当の最後まで質の高いライブを繰り広げ、大采のなか2時間半に及ぶステージを終えた。文句のつけようのないロックエンターテインメントだった。これが10年代ロックショーなのだ。自らを常に更新し続けながら、WANIMAは新たな価値観シーンに打ち立てようとしている。近所のちゃんのような親しみやすいルックスとキャラクターだが、類まれなる才と、想像を絶する努と、鉄壁チームワークシーンを駆け上がってきたWANIMAの冒険はまだまだ続く。