現在放送中のアニメ『ポプテピピック』(TOKYO MXほか)が社会現象を起こすほど話題になっている。一体、何がそこまで視聴者のハートを鷲づかみにしているのだろうか。

 大川ぶくぶの4コマ漫画をアニメ化した同作品。シュールなネタなどがウケて、インターネット上や漫画好きの間でカルト的な人気を誇っていたが、アニメ化されてさらに人気が増しているようだ。

『ポプテピピック』のギャグは、視聴者が想像できないような角度のネタのほか、パロディネタもふんだんに織り交ぜられている。たとえば、『ドラゴンボール』(集英社)、『スラムダンク』(同)、『名探偵コナン』(小学館)など、誰もが知っている有名な漫画・アニメネタのほか、『ストリートファイター』(カプコン)、『ポケットモンスター』(ポケモン)などのゲームネタ、ブルゾンちえみなどの芸能ネタまで取り上げてギャグにする。なかには、小保方晴子氏、野々村竜太郎元議員のパロディと思われる“攻めた”内容の風刺ギャグもある。

 ギャグネタだけでなく、作風や演出がアニメの概念を覆していることも話題となっている要因だ。さまざまなクリエイターが制作に参加しているため、エピソードごとに作画がまったく異なるどころか、そもそも絵のアニメーションでなくなることもある。過去には、フェルト人形を使ったコマ撮り動画を流した回もあった。

 そしてもっとも注目を浴びているのが、30分の放送枠のなかで同じ内容のアニメを前半と後半に分けて2回、声優を変えて放送することだ。主人公の女子中学生・ポプ子とピピ美を若手人気声優の小松未可子と上坂すみれが演じたかと思えば、『ドラゴンボール』のフリーザ役で有名な中尾隆聖がポプ子を、『サザエさん』(フジテレビ系)の穴子さん役で有名な若本規夫がピピ美を演じたこともある。そのほかにも、三ツ矢雄二、日髙のり子、古川登志夫、千葉繁、神谷明といった声優界の“大御所”がポプ子とピピ美を熱演している。

 2月27日放送の『めざましテレビ』(フジテレビ系)では、同アニメのプロデューサー・須藤孝太郎氏が「いろんなコーナーが詰め合わさったバラエティー感のある作品にしたらどうかという話があり、アニメだけっていうことではなくて、“面白ければOK”という感じでつくっている」と語った。

 ネット上では『ポプテピピック』について、「カオス過ぎて面白い」「こんなに斬新なアニメは初めて」といった評価が上がっている一方で、「何が面白いのかわからない」「SNSでみんなでツッコミながら見るのが面白いだけで、アニメ自体は面白くない」といった声もある。

 また、同アニメは“クソアニメ”をキャッチコピーとしているが、「“クソアニメ”を免罪符にして好き勝手やっているだけ。滑っても“クソアニメだから”で終わらせるのがズルい」という批判もある。

 人気の声優を大量に使う手法にも、「声優の力に頼っているだけ。これを無名の新人がやってもつまらないだろう」「前半が若手女性声優、後半が大御所という構成のせいで、若手が前座みたいな扱いになっていてかわいそう」などと疑問視する声も続出している。

 日に日に注目度が増していく『ポプテピピック』。果たして今度はどんな話題を提供してくれるのだろうか。
(文=編集部)

『ポプテピピック』公式サイトより