が降ろうがが降ろうが、薄い本のためには、どんな苦労も厭わない……。そんなコミックマーケット参加者は、過去のものになろうとしているのか。

 万人の納得する解決案の出せないまま、時間だけが過ぎている東京五輪に伴う東京ビッグサイトの使用制限問題。その中で、どう運営されるのかさまざまな臆測が飛び交っているのが、同人誌即売会コミックマーケットである。

 すでに2020年は使用できないことが確定。その代替として、同年はゴールデンウィーク時期の変則開催が決まっているコミックマーケットだが、使用制限の影は同年だけに限ったものではない。くも来年のコミケでは、東展示棟が工事のために使用不可に。開催場所は、西展示棟と新たに建設される南展示棟。そして、の仮設展示棟となる。

 に建設される仮設展示棟は、東京ビッグサイトからは、ゆりかもめりんかい線ともにひとつ分の距離。約2キロあまり離れている。その距離ゆえに実際に、運用した場合にどんな事態が起こるか、懸念するが増えているのだ。

 ある程度経験を積んだ参加者ならば「どんな困難があっても参加するのがコミケ」「むしろ、困難は思い出」と考えるだろう。しかし、そうしたオールドタイプな参加者は、もう少数になっているようだ。

「昨年の夏コミは悪に見舞われました。幸いにも台風の直撃は避けられたのですが、それだけで参加者が減ったんです」(コミケ関係者)

 昨年と一昨年の夏コミの来場者数は、次のようになっている。

コミックマーケット90
・1日 15万人
・2日 17万人
・3日 21万人

コミックマーケット92
・1日 16万人
・2日 15万人
・3日 19万人

 1日は、企業ブースへの熱意を燃やす参加者のためか、むしろ増加しているのだが、2日、3日は2万人ほど参加者が減っている。

「最近は、が降るだけで来ない参加者が一定数で存在しています。そうした人々が使用制限で使い勝手も悪く規模も小さくなった時に来るのかどうか……」(前述関係者)

 通販同人誌ショップダウンロード販売など、同人誌を入手する方法は多様化している。あえてコミケに足を運ばなくても……という人々も、一定数いるのだろう。やはり、東京五輪同人誌文化に悪影を及ぼすのか。
(文=コミケ取材班)

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