就職活動が本格化しているが、就活生の皆さんは求人情報の何を一番重視するだろうか。3月4日のはてな匿名ダイアリーには、「年間休日数ですべてがわかる」とする就活生へのアドバイスが投稿され注目を集めた。

「どうしてもその会社でなければいけない目標やコネでもない限り、年間休日が120以下の会社は入る価値がない」

と忠告している。

年間休日数とは、会社が定める1年間の休日数のことだ。土日祝日をカレンダー通り休日にするだけで120日になり、年末年始や夏期休暇、有給休暇は含まれない。(文:okei)

年間休日120以下は「日本の少子化・貧困」を助長する?


休日数が生活の質を変えると言っても過言ではない……?

投稿者いわく、休みの少ない会社は「ネガティブな要素しかない」という。従業員の稼働時間を多くしないと儲からない「利益率の低さ」や、「社員の休暇に不寛容な社風」があり、出勤日数が多いから給料が高いということもないと言い切る。確かに、同じ給料でも出勤数が多い方が時給は低くなる。

さらに、「少子化や貧困は労働時間のせい」として、

「日本の将来を思うなら年間休日120以下の会社はエントリーすらすべきじゃない」

と主張。年間休日数だけで、世の中や人生の質が違ってくるとまで言いたげだ。

ちなみに労働基準法では毎週1日、または4週間に4日以上の休日が定められている。だから「週休二日制」と言って祝日が出勤でも違法ではないし、休日は最低53日あればいいことになる。ただし、原則として労働時間は1日に8時間、1週間に40時間以内と決められているため、8時間勤務の会社の場合、最低105日は休日にしなくてはならない。

だが子どもの頃から土日祝日休みに慣れ切っている若者には、120日以下はかなり少なく感じるだろう。休日がなく働きづめでは恋愛も婚活も難しく、既婚者は子作りや子育てする時間も体力も奪われる。確かに世の中のためにはならないと言えそうだ。

祭日が無いだけで人間として過ごせる時間が違う

投稿は共感を呼び、ついたブックマークは800近い。「本当にそう思う」「めっちゃわかる」とする社会人からの声がとても多かった。

「弊社祭日無いんだけどそれだけで人間としてすごせる時間がだだちがう」
「共働き(二馬力)がスタンダードになると昇進しなくても生計に困る事はないが、家事育児の時間がないと即積むので、自然こうなる」

筆者が共感したのは、入社後に何か不満があっても、「休みが多ければある程度受け入れられる」という部分だ。筆者の夫は中小企業の薄給サラリーマンだが、休日は暦どおりで我が子との時間を充分とれる。それが無かったら何のために働いているんだか…と虚しくなってしまうに違いない。

中小企業はほぼ全滅?平均では10日以上の差

一方で、「ってなると中小企業はほぼ全滅」との突っ込みもある。これには「年間休日120以上でワークライフバランスを考えた良質な中小企業は沢山ある」との批判や、「うちは零細だけど休み取り放題のホワイト」とする証言が複数入っている。「全滅」とまでは言えないだろう。

ただ、中小企業ではいまだに隔週休2日制のところも多いのは事実だ。厚生労働省の「就労条件総合調査結果の概況」によれば、労働者1人あたりの年間休日数の平均は113.8日。企業別の平均となると、

・1000人以上:118.3日
・300~999人:115.1日
・100~299人:111.2日
・30~99人:108.0日

という統計が出ている。あくまで平均だが、実に10日以上の差があるのだ。

また、同統計の業種別では宿泊・サービス業は休日が少ない。一日の労働時間を短めに設定していれば法に触れないが、休みなく長時間労働で残業代も出ないとなればブラックだ。また、建設業界や物流業界も休めないと訴える人がいたが、?忙期が落ち着いたときの長期休暇の取りやすさをチェックすべきだろう。

実態の把握はなかなか難しいが、企業選びの際にはできる限り「年間休日数」と「有給休暇取得率」に注視して欲しい。