自動販売機オペレーター大手「ジャパンビバレッジ東京」が、違法な時間外労働を足立支店のルートセールス社員にさせ、労働基準法32条1項・2項に違反していたとして労働基準監督署より是正勧告を受けていたことがわかった。2017年12月6日付。

ブラック企業ユニオンと同社社員が3月29日に東京・霞が関の厚労省記者クラブで会見し明らかにした。ジャパンビバレッジ側は「担当者が不在」とし、コメントしていない。

●「実態は勤務管理が可能だった」

ルートセールス社員とは、トラックで商品を運んで自動販売機に飲料の補充などをする職務。事業所の外で働くため、会社側が労働時間を把握できない場合に認められる「事業場外みなし労働時間制」が適用され、ルートセールス社員の1日あたり労働時間は7時間45分とみなされていた。時間外労働手当の支払いはなかったという。

ただ実態は、ルートセールス社員は携帯電話を持たされ常に業務指示を受ける環境だったことなどから、労基署は労働時間の算定が可能であると判断し、是正勧告したとみられる。会見した社員のひとりは、「朝8時から夜9時まで13時間ぶっ通しで勤務することがよくあった。誠実な対応を求めます」と話した。

是正勧告を受けてジャパンビバレッジ側は2018年1月より、「事業場外みなし労働時間制」の適用をやめ、ルートセールスの全従業員に対して2015年11月分からの未払い残業代を支払うことに同意したという。

一方、組合活動を理由に無期限出社停止の措置を受けたり、「残業時間50時間で2万円を支払う」などと持ちかけられたりする従業員もいるといい、ユニオン側は誠実な対応をするよう引き続き求めている。

ジャパンビバレッジ東京はジャパンビバレッジホールディングスの子会社。日本たばこ産業(JT)グループだったが、2015年夏、サントリー食品インターナショナルが買収した。

<労働基準法32条>

1項:使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。

2項:使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。

(弁護士ドットコムニュース)

「13時間ぶっ通し」でも残業代なし、自販機オペの「みなし労働」無効 労基署が勧告