日本発の囲碁ソフト「DeepZenGo」が過去に敗北したプロ棋士と三番勝負で争う「囲碁電王戦FINAL」の最終局(4月7日、東京・日本棋院)は、黒番のDeepZenGoがプロ棋士・趙治勲名誉名人に85手で中押し勝ちした。引退するDeepZenGoが2勝1敗と勝ち越し、リベンジマッチは幕を閉じた。

【画像】終局後の様子

 終局後、DeepZenGo開発チームの加藤英樹さんは「2年前(2016年の第2回囲碁電王戦)は、趙名誉名人に3局で負け越していたので、勝ち越せてよかった」と安堵の表情を見せた。趙名誉名人は「2年前と今では実力が違う。あの時は人間らしさがあったが、(今回は)話にならなかった」と振り返った。

 DeepZenGoの今後については「未定だが、なくなるわけではない」(加藤さん)。日本棋院のネット対局「幽玄の間」で対戦相手として提供を続けながら、使い勝手の良さを追求する。約2年間、ドワンゴがディープラーニングに必要なサーバ数十台を提供してきたが、プロジェクト終了に伴い、加藤さんは「(AIの学習は)ディープラーニングではない、より効率がいい手法を考える。その間、DeepZenGoは使い勝手をよくする」としている。

 DeepZenGoは、日本最強とされる囲碁ソフトの1つ「Zen」の開発チームと、東京大学松尾研究室、ドワンゴなどが16年3月から開発し、17年3月には日本のトップ棋士、井山裕太九段を破ったが、今回の対局でプロジェクトを終了する。ドワンゴによれば、16年に李世ドル九段に勝利したバージョンの「AlphaGo」の性能に追い付くという目標を達成したためという。

 第1局はDeepZenGoがミイク廷九段(中国)に敗北したが、第2局は朴廷桓九段(韓国)に勝利していた。

DeepZenGo開発チームの加藤英樹さん(左)とプロ棋士・趙治勲名誉名人(右)=ニコニコ生放送より