W杯約2カ月前の異例の解任劇、要因は監督と選手の「信頼関係が薄れた」と説明

 日本サッカー協会(JFA)は9日、JFAハウスで記者会見を行い、日本代表を率いるバヒド・ハリルホジッチ監督を解任し、西野朗技術委員長の後任監督就任を発表した。ロシア・ワールドカップ(W杯)開幕まで約2カ月と迫ったなかでの異例の更迭劇となったが、記者会見に出席したJFAの田嶋幸三会長はハリルホジッチ監督との間に「摩擦があったとは思わない」と対立関係になかったと断言。その一方で、監督と選手の間には「コミュニケーションや信頼関係が多少薄れていた」ことを認め、協会としてスタッフや選手から話を聞き改善に努めたが、一線を越えてしまったという。

 昨年8月末に6大会連続のW杯出場を決めながら、日本代表は内部で崩壊寸前の状態に陥っていたようだ。田嶋会長は、ロシアW杯開幕を約2カ月後に控えたこのタイミングでの異例の監督交代を決断した理由について、記者会見の中で再三にわたって監督と選手の間の「コミュニケーションや信頼関係」の欠如を挙げていた。

 その危機を察知した協会側は、西野技術委員長やスタッフが「様々な選手と話し合いの場を持った」という。W杯に向けて水面下で状況改善に向けて努力したが、「最後まで改善できなかった」と田嶋会長は監督と選手の間の溝を埋めきれなかったと認めた。

 一方で、ハリルホジッチ監督と協会側の間には「摩擦があったとは思わない」と断言。「(ハリルホジッチ監督は)合宿が終わると会長室に来て、よく話をしてくれた」と語り、西野朗技術委員長も「ハリルホジッチ監督を最後までサポートした。足を引っ張り合うのではなく、技術委員長として最後までサポートしてくれていたからこそ、私は西野さんを選んだ」と、良好な関係を築いていたからこそ後任監督として指名したと明かした。

 そして技術委員会が機能していなかったとの質問に対しても、時に多くの要求を行ってきたハリルホジッチ監督が「主導しているように見えたと思うが、機能していなかったという言葉は当たらない」と否定。協会と監督との間に軋轢はなく、あくまでも現場レベルでの問題をクリアできなかったことが異例の解任劇につながったと語った。(Football ZONE web編集部)

JFAの田嶋会長は、協会とハリル監督との間に対立関係はなかったと断言【写真:Getty Images】