味覚や香りを科学的な指標で評価する「味香り戦略研究所」(本社・東京)は2018年4月9日、調理に「野菜ジュース」を用いる効果に関する調査結果を発表した。

同研究所では、調理において生野菜を使うよりも、多品種の野菜ジュースを使った方が味のバランスを調えやすいとしている。

料理の味をうまく調和させられる

昨今、しばしば野菜価格の高騰が起き、特に手軽で安価に野菜を摂取する方法を模索する消費者もいる。そんな中、調理の素材の1つとして「野菜ジュース」を用いる方法が、レシピサイトなどで多く見られる。

そこで味香り戦略研究所は、生野菜、トマト缶、野菜ジュースそれぞれを用いた調理で、どの程度「味に違いがあるのか」を検証した。同じレシピで、生野菜、多品種(40種以上)の野菜ジュース、約30種の野菜ジュース、トマト缶をそれぞれ加えたサンプル料理(ミネストローネ)の味のバランス(酸味、苦味、苦味の後味)をグラフ化した。

グラフを見ると、生野菜を入れたサンプルは苦味が突出した。これに対して、多品種の野菜ジュースやトマト缶は正三角形に近いグラフになり、酸味、苦味、苦味の後味のバランスがとれていることがわかった。このことから野菜ジュースやトマト缶を用いると、料理の味をうまく調和させることができ、他の素材と組み合わせた料理がしやすいといえる。

甘味が強く調理時間の短縮につながる可能性

続いて、料理のおいしさの土台となる「甘味」についても比較した。サンプルの甘味を数値化して比べると、多品種の野菜ジュースで調理したものの数値が0.24となり、約30種の野菜ジュース(0.16)や、トマト缶(0.05)で調理したものよりも、甘味が強い傾向が見られた。多品種の野菜ジュースで作った料理の甘味が強くなるとすれば、甘味を引き出すために長時間材料を煮込む必要もなく、調理時間の短縮にもつながると考えられる。

一方で、トマト缶を使用した調理は、甘味の不足を補うために、コンソメなどの旨味調味料や塩などを足すこともあり得る。こうした味の調整は濃い味を嗜好したり、塩分過多になるなど日々の健康に影響する可能性もゼロではないと、同研究所は指摘している。

「味香り戦略研究所」の味覚コンサルタントの菅 慎太郎氏は、

「味のバランスの取れた野菜ジュースは、そのまま飲むだけでなく、多くの野菜を摂りたいというニーズをかなえながら、色々な料理のベースとなる『出汁』のようにも活用できる」

と分析している。<J-CASTトレンド>

「野菜ジュース」は調理で大活躍! (画像はイメージ)