開幕前に“二刀流”に懐疑的なコラムを掲載

 開幕から11日間で、投手として2連勝、打者として3試合連続ホームランと、まるでマンガで描かれた世界のような大活躍を続けるエンゼルス大谷翔平。8日(日本時間9日)に本拠地でのアスレチックス戦で先発マウンドに上がると、7回1死まで走者を1人も許さない全投球を披露。最速160キロに達する速球とスプリットで打者を翻弄し、7回1安打12奪三振失点という圧巻投球で今季2勝を飾った。ベーブ・ルース以来の二刀流として、文字通り球界に旋を巻き起こしている23歳に“開謝罪”が届いた。差出人はYahoo!スポーツ」のジェフ・パッサン記者だ。

 パッサン記者大谷が2勝を挙げた直後に、「拝啓 ショウヘイ様:ごめんなさい、私が全に間違えていました」と題した記事を掲載。開幕前に、メジャー二刀流が成功するわけがない、と記した自身の“過ち”を謝罪した。

「拝啓 ショウヘイ様 ごめんなさい。この仕事において勘違いを起こすことは最悪だ」と潔く切り出した記事では、スプリントレーニング中に執筆した自身の記事が「間違いだった」と告白。合わせて100年以上の経験を持つスカウトたちの言葉を並べ、「君のスイングには欠点がある。君の試みは困難であり、メジャーの投球に適応することは難しいだろう」という意見を伝えたことを振り返った。この時、パッサン記者は舌鋒鋭く二刀流不可能に近いとしていたが、オープン戦で投打に苦戦する大谷の姿を見て、同じようにしたメディアは数多かった。

 だが、大谷3月29日(同30日)の開幕戦で初打席初ヒットを記録すると、4月1日(同2日)の敵地アスレチックス戦でメジャー先発初勝利。さらに、本拠地での打者デビューとなった4日(同5日)から3戦連続ホームランを放ち、1930年のベーブ・ルース以来となる1シーズン先発勝利&3戦連続アーチ達成の偉業を成し遂げた。そして、“全未遂”での2勝だ。普段から辛口記事の多いさすがのパッサン記者も、自身の意見が間違っていたと認めざるを得なくなったという。

 スプリントレーニング中にエンゼルスの選手から「オオタニの打撃練習を見るべきだ。スペシャルだから」と言われたものの、「打撃練習では絶好調でも試合でからっきし打てない選手を見てきた私は、それを冷笑した」と振り返る。だが、ここまでの大谷の活躍に「アジャストする前の選手を見極める際のよき教訓となった」と伝えた。

 記者プライドを捨てて、の場で自分の意見を撤回するのは一大事だ。それでも「拝啓 ショウヘイ様 ごめんなさい」と謝る選択をさせた大谷パフォーマンスは、どれだけ衝撃が大きかったのか。開幕前に沸き上がっていた懐疑的なを、大谷パフォーマンスが何よりも雄弁に物語り、沈めたのかもしれない。(Full-Count編集部)

本拠地初先発で圧巻の投球を披露したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】