国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は4月9日、Flexible hybrid electronics(FHE)およびMEMS・センサに関する国際カンファレンス「2018FLEX Japan / MEMS & SENSORS FORUM」が4月19日から20日に開催されるのに先立ち、プレス向けにFHE技術に関する説明会を実施した。

FHEは、フィルム、箔、布(繊維)、紙など柔軟性を有する材料を用いるフレキシブルエレクトロニクス技術と、既存の半導体やMEMS技術などの組み合わせにより、システムを構成する技術だ。より軽量で丈夫、かつ順応性のある製品作りを可能とすることから、さまざまな研究が進められている。

○これまでのデバイスの概念を変える「FHE」

会見に参加した産業技術総合研究所(産総研) フレキシブルエレクトロニクス研究センターの鎌田俊英センター長は、「FHEは、これまでのデバイスの概念を変えるもの」と語る。それは、FHEのもつ以下のような性質にあるという。

折り曲げなどの動的変形を伴うことができる
形状変形が認識できる大きさを有している
柔軟性・耐衝撃性に優れた軽量材料によって構成される

これらの特徴からFHEは、従来デバイスと異なり、柔軟性を有し、大面積で、プラスチックや繊維素材を活用した電子回路設計が可能となるのだ。さらには、低温低損製造技術で生産可能であることから、省エネルギーでの回路設計も実現する。

これらの性質を活かすことで、伸縮性をもったフレキシブルセンサは、さまざまな形状のものに合わせて、その形を変えて設置することができる。例えば、ベッドにシート状の加圧センサを設置すれば、利用者に違和感を与えず、就寝時のデータをとることができる。洋服へ応用をするれば、洋服の色や柄をその日の気分に応じて変化させることも可能となる。

こうした技術は、じつはすでにさまざまな場面で用いられており、NTTが東レと共同開発した機能素材「hitoe」や、東大発ベンチャーであるXenoma(ゼノマ)の「e-skin」などの、「ヘルスケアウェア」へも活用されている。

このように、非常に活用の幅が広いFHE。今後は、IoTアプリケーションへの採用拡大も見込まれているという。今回のイベントを機に、なお一層注目される技術となることだろう。
(田中省伍)

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