4月8日放送の「鉄腕DASH」の名物企画「0円食堂」では、愛知県知多地域の食材を使ったすき焼き作りが放送されておりました。

 筆者も知多牛と名古屋コーチンの卵というデラックスな組み合わせに、見ていて思わずよだれが垂れそうになったのですが、すき焼きと言えば、お肉と、野菜と、焼き豆腐と、糸こんにゃく(しらたき)が定番具材。しらたきの白い色が割り下と肉や野菜から出る出汁を吸って美味しい色になるのはたまらないものがあります。そんなすき焼きの常識「肉とこんにゃくは離して入れないと肉が硬くなる」というの、実は違うんですって。

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 このトリビア、三重県四日市市にあるこんにゃく製品の製造メーカー「マルフク食品株式会社」さんが教えてくださったもの。

 「(TOKIOの皆様……聞こえますか…今…皆様の脳内に呼びかけております……すき焼きの白滝とお肉は…離さなくても……良いのですよ……白滝は…お肉を硬くいたしません……隣接させると…お肉の旨みを白滝が吸いやすく…なります……)(白滝…お持ちしたい……)」と、放送後にツイッターで呼びかけたことで注目されていました。

 え?離さなくてもいいの?むしろ隣に置いて煮た方が美味しいという事??気になったので詳しい話をマルフク食品株式会社の広報担当の人に聞いてみました。

 「こんにゃく屋としてはこんにゃくがお肉を固くさせる説が誤解である事を広くお伝えしたい!」という広報担当さん。筆者が子供の頃に家庭科の授業か何かで習った覚えがある「こんにゃくは一緒に煮るとお肉が固くなる」説、実は誤解だったなんて。

 この根拠には平成29年2月に「一般財団法人日本こんにゃく協会」が発表した「『しらたき(糸こんにゃく)がすき焼きの肉を硬くする』は誤解だった 」というタイトルの資料があります。この資料には、「すき焼きに使用されているこんにゃくの『しらたき(糸こんにゃく)』が肉を硬くするという風評を払拭するため、一般財団法人食品環境検査協会に委託して、『しらたき』の有無による肉の硬さの比較試験を行った」結果が提示されています。

 これによると、「しらたき」に含まれているカルシウム成分は、「日本食品標準成分表」でみると 75mg/100g で、同じすき焼きの具材である「焼き豆腐」の 150mg/100gの半分程度のわずかな量であり、しらたきに含まれるカルシウム分が肉を固くさせるまでには至らないという事や、しらたきの処理方法の違いよりも肉の加熱時間と肉質が固さに大きく影響していることが分かります。

 以前にも「ひじきに含まれる鉄分は実はひじきに由来するものではない」というこれまでの常識を覆す学説が話題になりましたが、現在のこんにゃくの製法は低カルシウムで十分に質の良いこんにゃくが製造できる技術が確立されているため、この誤解がどうして広まっているのか業界内では調査をしているという事です。

 しらたきはでんぷんでできたはるさめや葛切りなどよりもローカロリーでヘルシー。食物繊維も豊富に含まれているので肉類ともとても相性のよい食材。肉の旨味を十分に吸ったしらたきを溶き卵に絡ませて食べるすきやき……書いててお腹が鳴りそう。

<参考>
「しらたき(糸こんにゃく)がすき焼きの肉を硬くする」は誤解だった|一般財団法人日本こんにゃく協会(PDF)

<記事化協力>
【公式】マルフク食品株式会社@こんにゃくさん(@marufuku_foods)

(梓川みいな)

すき焼きに入れるお肉としらたき、実は隣に置いた方が美味しくなる?