授業を受ける女子中学生

(DAJ/iStock/Thinkstock)

「望まない妊娠」による悲劇は、後を絶たない。都内の公立中学校にて、3年生を対象に避妊や人工妊娠中絶に関する正しい知識を身に着けさせようと、性教育の授業が実施された。

その授業内容について、東京都教育委員会などから指摘が相次ぎ、今後の性教育の在り方について、注目を集めている。

■中3生に「性交渉や人工妊娠中絶」について説明

産経新聞によると、今年3月、足立区内の区立中学校にて、3年生を対象に「自分の性行動について考える」と題した性教育の授業が実施された。

生徒同士で「高校生の性交渉は許されるか」について数人の生徒が意見を述べた後、養護教諭らが避妊や人工妊娠中絶について説明。

その中で、避妊具や「アフターピル」とも呼ばれる緊急避妊薬などの特徴や使い方、入手方法などが記された資料も配布されたという。

この授業内容については、学校側は事前に保護者へ周知し、授業も保護者らに公開して行われており、保護者からの否定的な意見は出ていないという。

■「性交渉をかえって助長するかのような内容」

しかし、東京都教育委員会はこの授業内容について、生徒全員を対象とした授業で、小中高といずれの学習指導要綱でも扱わない「性交渉」について取り上げた他、本来高校で扱うべき「避妊」や「人工妊娠中絶」について詳細に説明したことを問題視。

「性交をしても良いのかというような内容」であるとし、「かえって(性交渉を)助長する可能性がある」と指摘した。

また、この授業は都議会文教委員会でも批判を受けており、授業を公開して行ったことに「生徒への配慮が足りない」といった意見が述べられた。

また、「生命の誕生につながる妊娠を、『性交のリスク』ととらえてよいのか」という指摘もあがったという。

これらの指摘を受け、今後、学習指導要項を超える内容を扱う場合には、「保護者の了承を得た生徒を対象に、個別やグループで授業を行う」方針が固まった。

記事には、授業を受けた生徒たちの感想や専門家による見解も掲載されている。

■「しっかり教えるべき」「中3でも遅い」

記事の内容を受けて、インターネット上では「望まない妊娠」による悲しい事件も相次いで報じられていることなどから、「しっかり教えるべき」といった声が相次いでいる。

・しっかり教えるべきだと思う

・いやいや、中3でも遅いくらいでしょ。情報化社会の今では、下手すりゃ小学生からそういった教育を少しずつはじめとかないといけないんじゃないの?

・10代で誰にも言えずに産んで、乳児を遺棄し逮捕されるニュースも多く見る。女性に矛先が向くけど、男も同罪。そういうことを1件でも減らすために、一定の指導は必要なのでは? 教える大人のほうが対応にビビってるというか、時代遅れ感がハンパない。大人側の教育が一番必要なのではないか

・しっかり教えれば、如何に女性側にリスクの多いことかわかるだろう。男子の興味、性欲、好奇心に流されることも減るだろう。そこまでしっかり教えてほしい

「インターネットで簡単に情報が手に入ってしまう、時代に見合った教育方針に変えていくべき」といった声が相次ぐ。

また、「望まない妊娠」は女性だけが多くのリスクを背負わされてしまう現状も、しっかりと教えるべきだ、という意見も多くの共感を得ている。

■2人1人の女性が「避妊せずに性交渉」の経験アリ

しらべぇ編集部が、全国の20~60代の女性544名に「妊娠を希望していないのに、避妊しないで性交渉をした経験」について調査を実施したところ、「ある」と回答した女性の割合は、50.6%という結果に。

(©ニュースサイトしらべぇ)

およそ2人に1人という割合である。

「何をどこまで」という問題が、重くのしかかる性教育の問題。しかし、大人が正しい知識を子供たちにしっかりと教えていかなければ、悲しく痛ましい出来事は、この先も繰り返されてしまうだろう。

時代の変化に見合った性教育へと、見直していく必要があるのではないだろうか。

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(文/しらべぇ編集部・もやこ

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2016年5月20日~2016年5月23日
対象:全国20代~60代の性行為経験者の女性544名(有効回答数)

都教委、中3への避妊教育に「不適切」 「しっかり教えるべき」と反論相次ぐ