プレミアリーグ王者として迎えた今シーズンチェルシーは優勝補筆頭ではなかった。そして大方の予想通り、あらゆる要素が重なり合い、2015-16シーズンと同じように来シーズンチャンピオンズリーグCL)出場権を失った。そんなチェルシーが犯した「4つの失敗」を振り返る。

ジエゴ・コスタ放出

 昨シーズンから続いたD・コスタ騒動により、チェルシーのプレシーズンは慌ただしくなった。2014年の加入以降、3シーズン公式120試合に出場し、59ゴールを記録。チームが不利な時に決定的な仕事をしてくれるエースだったが、2017年1月中国移籍の噂が噴出した。これを機に、指揮官との不仲説が度々取りざたされる。

 決定的だったのは、昨アントニオ・コンテ監督が送ったとされるメッセージだ。「昨シーズンは一緒に戦ってくれてありがとう。でも来シーズン、君は私のプランにはいない」。意のほどはわからないが、このテキストを受け取ったD・コスタは、古巣アトレティコ・マドリードへ戻っていった。

 エースを失ったクラブは、新しいFWを獲得しようと模索した。迎え入れようとしていたのは、かつてチェルシーで将来を期待されたものの出場機会をめて移籍し、当時エヴァートンゴールを量産していたロメル・ルカク。しかし、高額な移籍している最中、マンチェスター・Uが約124億円を支払い“横取り”されてしまった。

②補強政策

 ルカクの件は、昨の移籍市場で後手を踏んだ出来事の一つ。新たなエースとしてアルバロ・モラタを獲得したが、ほかにも監督は、アレックスサンドロ、ラジャ・ナインゴランレオナルド・ボヌッチといった一線級のを望んでいた。しかし、いずれも獲得とはならなかった。

 失敗に終わった原因は、フロント導の補強政策である。コンテ監督に選手獲得の決定権はなく、移籍市場でのオペレーションは補強部門のマリナ・グラノフスカイア氏とマイケル・エメナロ氏(現モナコテクニカルディレクター)によって行われていた。さらに、補強費用を抑えようとするクラブの方針もあり、着実に戦を補強するライバルたちとは正反対な移籍市場となった。

 希望通りの戦を獲得できなかったチェルシーは、過密日程により溜まった疲れと組の負傷離脱により、年明けから少しずつ調子を落として行った。

③代役のパフォーマンス

 コンテ監督の誤算だったのは、獲得したモラタやティエムエ・バカヨコらが才を存分に発揮できなかったことである。

 開幕から好調を保ち、くもD・コスタの代役として活躍していたモラタは、第7節のマンチェスター・C戦で負傷すると、チームを離脱しゴールからも遠ざかった。さらに、背中の痛みを訴えて思い通りのプレーができなくなり、第20節のブライトン戦から最終節のニューカッスル戦までわずか2ゴールと苦しい時期を過ごした。

 ネマニャ・マティッチの後釜として加入したバカヨコは、出場機会こそ多いものの、役割を全うしているとは言えなかった。カバーに入る場面で集中を切らしたり、不用意なファールを与えたり、簡単にボールを奪われたりと、才を存分に発揮するには至っていない。そのほかにもダニー・ドリンクウォーターは負傷により前半戦をほぼ欠場。復帰しても満足な出場機会を与えられず。に加入したロス・バークリーも同じくハムストリングに問題を抱え、リーグ戦2試合の出場に止まった。

④定まらなかったディフェンスライン

 昨シーズンチェルシーは、ダヴィド・ルイスを中心に、ガリー・ケイヒル、セサルアスリクエタの3人がディフェンスラインを形成し、相手の攻撃を寸前でシャットアウトしていた。しかし今シーズンに入ると、D・ルイスは「戦術的な理由」と負傷により、ケーヒルはコンディションが整わないことによりパフォーマンスを落とす。そして、昨シーズンキーマンたちがって控えに回る事態に陥った。

 アンドレアスクリステンセンとアントニオ・リュディガーの若い2人が彼らのを埋めているが、いずれも絶対的なレギュラーとしてプレーしていない。結果的に強みだった守備の固さが消え、昨シーズンの失点数33を上回る38ゴールを奪われた。

 ただ、終わってしまったことは仕方がない。新たな監督を連れてくるのか、新戦を引っってくるのか不明であるが、20日に控えるFAカップ決勝を全で戦って今回の反を来シーズンに生かしてほしい。

来季のCL出場権を失ったチェルシー [写真]=Chelsea FC via Getty Images