終盤国会で6月20日の会期末に向けて与党ペースの状況が目立ち始めた。数の力を背景に与党に有利な日程を相次ぎセットし、滞っている法案処理を急ぐ。野党は反発を強めるが、再び審議拒否に入ることには及び腰で、有力な対抗手段が見当たらず手詰まり感も漂う。

 自民党の森山裕国対委員長は16日、立憲民主党の辻元清美国対委員長と国会内で会談し、当初18日までと約束した森友学園に関する財務省改ざん前文書の国会提出時期は23日にずれ込み、部分的に前倒しする予定もないと伝えた。

 政権の相次ぐ不祥事などを受けて審議拒否を続けていた野党が国会に復帰したのは今月8日。これを機に与党は停滞した法案審議の遅れを取り戻そうと巻き返しに動きだした。

 加計学園問題をめぐっては柳瀬唯夫元首相秘書官の参考人招致に応じたが、中村時広愛媛県知事などの招致要求は拒否。通常は衆参両院でそれぞれ丸1日行う予算委員会の集中審議も、最近は衆参半日ずつに「短縮」している。

 16日の参院本会議は法案の趣旨説明・質疑を連続して行うなど異例の3時間超に及んだ。衆院厚生労働委員会では厚労省の不適切データ問題に野党が反発する中、「働き方改革」関連法案の審議が行われた。自民党は23日にも同委で採決することを想定する。

 野党内では、改ざん前文書の提出ずれ込みについて「法案審議を優先するため、時間稼ぎをしている」との疑念が渦巻く。与党の「強引さ」にも不満は募るが、先の審議拒否に対する批判を感じており、強硬手段に訴えにくいのが実情だ。

 16日の5野党国対委員長会談では、与党が環太平洋連携協定(TPP)新協定関連法案の週内採決を強行する可能性も想定し、衆院の関係委員長解任決議案の準備に入った。ただ、審議拒否については話題に出なかった。