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 デルの「S2719DM」は、QHDの27型パソコン向けディスプレー。超狭額縁デザインの洗練された本体に、広視野角・広色域・高輝度パネルを搭載しており、臨場感あふれる映像を味わえる。高画質技術HDRにも対応しており、一般的なディスプレーでは再現できないような幅広い明るさで表示可能。今回、S2719DMの実機を試せたので、外観や基本性能、実際の使い勝手などを2回にわたって紹介していこう。

臨場感あふれる超狭額縁ディスプレー

 S2719DMを箱から取り出して驚いたのが、そのコンパクトさ。27型液晶パネルを搭載しているのに一昔前の24型クラスのディスプレーとほとんど同じ本体サイズだ。空きスペースの少ない机の上にも設置しやすいのがうれしい。外観寸法は、およそ幅610.9×奥行き157.6(スタンド含む)×高さ452.7mm、で、重量は4.86kg(スタンド・ケーブル含む)。27型ディスプレーとしては小さく軽く、ひとりでも楽に持ち運べる。

 この小型ボディーの実現に大きく寄与しているのが、最薄部5.5mmという極薄ベゼルの採用だ。画面サイズが大きいだけにベゼルの細さが際立っており、「フレームレス」という言葉がぴったりくる。50~60cmくらいの視聴距離で動画を鑑賞すると、視野いっぱいに映像が広がってかなりの臨場感を楽しめる。ディスプレーを複数台並べてマルチディスプレー環境で使用する場合も境界線が目立たず、ベゼルの存在を意識しないですむため、作業に集中しやすいのは大きなメリットだ。

 筐体は明るいシルバーが基調で、シンプルながら高級感のある仕上がりになっている。電源ボタンやファンクションボタンは右下のベゼルの底面に装備されており、OSDなどの操作が可能。正面から見るとボタンの位置が分かりづらいが、各ボタンの間隔がある程度離れているため、手探りでも押し間違えたりはあまりしないだろう。

 スタンド部は本体に固定されており、取り外してVESA準拠のモニタアームやスタンドに交換できないのは少々残念。高さ調整機能やスイベル機能も搭載されていないので、設置場所は多少選びそうだ。ただし、チルト機能は備えており、前方に5度、後方に21度まで角度を調節できる。

 スタンドの中央部にはケーブルを通すための穴(ケーブル管理スロット)が用意されており、電源コードやHDMIケーブルなどをスッキリまとめておくことが可能。インターフェースは、電源コネクターのほかHDMI 2.0×2、ライン出力が搭載されている。

視認性に優れたQHDパネルを搭載

 S2719DMは27型で、解像度はQHD(2560×1440ドット)、画素密度は109ppi、画素ピッチは0.233mmとなる。画面サイズと解像度のバランスがよく、等倍表示でも観やすいのが特徴だ。

 また、一般的なフルHD解像度に比べて表示領域が約1.8倍も広いため、一度により多くの情報を見渡せるのもポイント。複数のウインドウを開いて作業するような場合や、ツールパネルの多いグラフィックアプリケーションを使う場合などはとくに便利だ。表計算アプリでも多くの情報を表示でき、スクロールの頻度が減るため作業効率が向上する。

 パネルはIPS方式で、視野角は垂直・水平ともに178度を実現。パネル表面はアンチグレア処理が施されており、照明や外光の映り込みが少ないため、明るい場所でも観やすいのがうれしい。

 色の再現領域(色域)も広く、標準的な色空間であるsRGBの99%、デジタルシネマ向けの色空間であるDCI-P3でも85%をカバーする。色度図を作成して確認してみたところ、ブルーの領域でほんの少しだけカバーできていない部分があるが、sRGBの色域はほぼ内包しているのがわかる。とくにグリーンの領域は広い。実際にさまざまな画像を表示してみたが、新緑のみずみずしい緑やエメラルドグリーンの海などは肉眼で見た印象に近い鮮やかな色で再現されていた。

 ちなみにOSDの「色」メニューには、標準のカラー設定のほかに、ブルーライトを軽減する「ComfortView」、映画の再生に適した「ムービー」、ゲーム向きの「ゲーム」、色温度が低く暖かい印象の「暖色」、色温度の高いクールな印象の「寒色」、好みの色合いに調整できる「ユーザーカラー」などが用意されており、目的に応じて切り替えられる。

 また、OSDの「ディスプレイ」メニューでは「Smart HDR」の設定も可能。「Smart HDR」を有効にすると、通常より幅広い明るさが表現できる技術「HDR(High Dynamic Range)」に対応したコンテンツを表示できるようになる。次回はその辺りについても詳しく紹介していこう。

狭額ベゼルで視野いっぱいに映像が広がるHDR対応27型ディスプレー