つくば市は5月10日、NTTデータなど民間3社と進めていたRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の共同研究結果を発表した。これによると、RPAを試験導入した部署では、80%の業務時間削減に成功したという。

RPAは、パソコン上のソフトウェアを使って、情報の入力や集計などの定型業務を自動化する仕組みのこと。これまでも、エクセルのマクロや関数のように作業を効率化できるシステムはあるが、動作範囲は同じアプリケーション内に限られていた。

一方RPAは、パソコン上の操作全てを対象としている。例えば、エクセルに入力した数値をウェブ上で計算し、計算結果を再度エクセルに入力するなど、アプリケーションを跨いだ一連の作業を自動化出来るのが特徴だ。

本格導入には課題も「課内でRPA組める職員を育成する必要ある」


民間では業務効率化のため、導入する企業も増えています。

市では、今年1月から4月上旬までの約3か月間、市民税課と市民窓口課でRPAを導入。市民税課では、新規事業所から送られてくるデータを基幹システムへ登録する作業や、法人市民税の電子申告審査業務など5業務を、市民窓口課では住所変更に関わる手続きの一部をシステムに置き換えた。

このうち市民税課では、5業務合計で約116時間、年換算で約330時間の削減が出来た。日数にすると43.4日分の削減になる。市民窓口課でも、3か月で17時間、年換算で約70時間の削減に成功した。実際に働く職員からは、

「市民税課には必ず導入されるべき。来年の繁忙期はRPAなしでは乗り切れない」(市民税課・主事)
「業務改善に効果あり、単純な事務作業にかける時間が他の業務に回せるようになるので、ぜひ早期導入を期待します」(市民窓口課・主事)

と、反応は上々だ。ただ、

「目的の作業をRPAで組むことができる職員が少ないため、本格導入をするのであれば、担当課内でそのような職員を育成する必要があると思う」(市民税課・主事)
「作成を依頼して完成したシナリオでも動かしてみると予期せぬエラーが発生したり、業務システムの更新で選択欄の位置がずれたりと、微調整が必要となる。もうひとつ機能を付けてほしくなることもある。使用する係に1人、シナリオの編集ができる者を置いた方が良い」(市民税課・主任)

など、本格的な導入にあたり課題も見えた。

RPAで業務の効率化ができれば、職員数を減らし人件費を抑制することも可能だが、つくば市の担当者は、

「RPAの導入は、定型業務から創造・企画的な業務に人と時間を割けるようにするのが目的。採用人数の削減は今のところ考えていない」

と答えていた。