SNSを利用していると、時折画面に表示される「知り合いかも」の一覧。公私を分けたいなどの理由から、「職場の人にアカウントを知られたくない」と考える人は少なくありません。ところが、会社のパソコンを使ってSNSにログインすると、上司や同僚のアカウントに「知り合いかも」として自分のアカウントが表示されてしまうケースがあるようです。これには、同系統IPアドレスやWi-Fi環境が関係しているとの指摘もあり、SNS上などでは「何それ怖い」「困ります」「どういう仕組みなの」「SNSによって異なるのでは」など、さまざまな声が寄せられています。

 SNSの「知り合いかも」の仕組みと非表示の方法について、一般社団法人日本情報技術振興協会(JAPRO)認定講師の久原健司さんに聞きました。

表示の仕組みはSNSによって異なる

Q.SNS上に「知り合いかも」が表示される仕組みについてご教示ください。

久原さん「知り合い候補として表示されるアカウントの条件は、SNSによって異なります。ここでは代表的なフェイスブック、インスタグラム、ツイッターについて説明します。

なお、2012年4月9日にインスタグラムはフェイスブックに買収されて、フェイスブックとインスタグラムの情報は、プライバシーポリシーに基づき共有されています。特に、フェイスブックとインスタグラムのアカウントをリンクしている場合は、その分、双方に知り合い候補として表示される人の幅が広がるので注意してください」

【フェイスブック】
・共通の友達がいる人(おすすめに選ばれる最も一般的な理由)
・同じフェイスブックグループに参加している人、または同じ写真にタグ付けされている人
・同じネットワーク(学校、大学、職場など)に所属する人
・アップロードした連絡先に登録されている人
※フェイスブックの「知り合いかも」の機能は定期的なアップデートで改善されているため、上記4つ以外の観点で表示される可能性もある

【インスタグラム】
・インスタグラム上で共通の知り合いがいる人や、知り合いの知り合い
・知り合いをフォローすると、類似のプロフィールを持つ人がおすすめとして表示される

【ツイッター】
・アドレス帳の連絡先をツイッターにアップロードしている場合、そのアドレス帳の中でツイッターアカウントを持っている知り合いが表示される
・別の利用者がアドレス帳をツイッターにアップロードし、自分のメールアドレスか電話番号がその連絡先に含まれていた場合、そのアカウントをフォローするようおすすめされる
・これまでのツイートやフォローのほか、普段閲覧または反応しているアカウントやツイートなど、ツイッター上のアクティビティーにひも付くアカウントが表示される
・設定で許可されている場合、ツイッターのコンテンツを組み込んだ、ツイッター以外の他社が運営しているウェブサイトへのアクセス情報に基づき、個人向けにおすすめアカウントが表示される
・プロモアカウントのフォローをおすすめする場合もある
※「プロモアカウント」とは、フォロワーの獲得を目的とした広告のこと。ターゲティングしたユーザー層にアプローチし、新規のフォロワー獲得の可能性を増やすことができる商品の広告を出す。広告主は、料金を払うことで安易にフォロワー数を増やすことができる

自分のアカウントを「知り合いかも」に表示させない方法は?

Q.社内のパソコンで個人アカウントにログイン・投稿すると、上司や同僚のSNSに「知り合いかも」に表示される可能性があるのでしょうか。

久原さん「多くの会社の場合、ルーターが代表して『グローバルIPアドレス』を1つ持っており、そこに『プライベートIPアドレス』を持つ社内の複数の端末がぶら下がっているのが一般的です。ですから、同一ネットワークを使用している場合、関係性が強いと判断し、『知り合いかも』に表示させることができます。IPアドレスは『インターネット上の住所』のようなもので、これが同じ場合、『家族やご近所さん』のような関係となりますので、ユーザーネットワークのひも付けに使われたことが考えられます。

しかし、同系統IPアドレスやWi-Fi環境によるユーザーネットワークのひも付けについては、ユーザーからの批判が多く、現在はそういったサービスは停止されています。機能は定期的にアップデートされているので、100%ないとは言い切れませんが、ほぼないと認識してよいと思います。

また、2011年5月半ばごろにツイッターが、ユーザーの位置を利用しておすすめユーザーを選ぶテストを数日間行っていますが、こちらも現在はそのようなことは行われていない認識です」

Q.自分のアカウントを「知り合いかも」に表示させたくない場合、有効な方法はありますか。

久原さん「システム上、完全に非表示にするのは難しい場合があります。以下が、現段階で最も有力だと思われる非表示方法です」

【フェイスブック】
特定の人の「知り合いかも?」に自分を表示させたくない場合、その相手をブロックします。ブロックすることで、自分の「知り合いかも?」にもその人が表示されなくなります。

【インスタグラム】
WEB版(ブラウザ)でログインを行い、プロフィール編集で「似たようなおすすめアカウントを紹介する際に自分のアカウントもおすすめに含める」のチェックボックスを外すことにより、自分のアカウントがおすすめユーザーとして表示されなくなります(アプリではできません)。また、「非公開アカウント」の設定をオンにすると、写真や動画は原則非公開となり、承認済みのフォロワーだけに表示されるようになります。

【ツイッター】
完全に非表示にするのは難しいのですが、「プライバシーとセキュリティ」の設定内、「見つけやすさ」のセクションにある、「メールアドレスの照合と通知を許可する」と「電話番号の照合と通知を許可する」のチェックボックスを外すことにより、他のアカウントがメールアドレスまたは携帯電話番号によって自分のアカウントを検索できないようになります。こちらの設定を行うことで、表示される可能性が軽減します。

(ライフスタイルチーム)

自分のアカウントの存在を知られたくない場合、どうしたらいい?