セイコーエプソン株式会社は、同社のARグラス「モベリオBT-300」の技術を応用した「スマートマスク」及び「スマートゴーグル」のコンセプトモデルを開発しました。

モデルは一般財団法人日本消防設備安全センター催・運営する「G情報を利用した救助システム及び消防活動に関する検討会」参画企業との共同開発となっています。


(「スマートゴーグル」外観)

都市での大規模災害への対応

近年、都市構造の大化や高齢化による潜在的な災害弱者の増加のもと、大規模施設などでの救助活動は困難さを増しています。

「G情報を利活用した救助システム及び消防活動に関する検討会」は、産官学の専門や事業者が集まり、救助活動についての課題を扱っています。4年以上の検討・開発を経て、あたかも屋内を透視するように把握ができ、救助活動を飛躍的に向上させる「STAR RESCUE SYSTEM®(See Through Augmented Reality RESCUE SYSTEM)」のコンセプトモデル製作に至りました。

「STAR RESCUE SYSTEM® 」とは

建物内や地下などに設置されたビーコンを活用した「位置情報システム」は、普段は人の誘導や案内、広告など商用に使います。このスマートフォンの位置情報を、災害時は消防隊が利用することで、建物内に取り残された人数や場所などの情報事前把握できます。

また、救助活動にあたる隊員の位置や状況も把握でき、要救助者の位置を確認しながら、組織的に速かつ効果的な救助活動を可とします。これにより、人々の生命及び安全性に対する飛躍的な向上が期待されます。

「STAR RESCUE SYSTEM®」コンセプトモデルの概要

スマートマスク

「スマートマスク」は、エプソンのARグラス「モベリオBT-300」を組み込んだ新マスクです。
マスクは、線により隊長の手元にある情報端末と交信を行います。隊長は、情報端末で隊員が置かれている状況を確認でき、現場情報の共有が可になります。
グラスには、隊長からのテキストによる示、赤外線カメラ映像空気呼吸器の残量、時間経過及び方位が表示されます。また、赤外線カメラの使用により、暗闇の中での要救助者の位置や高温場所の確認もできます。


(「スマートマスク」外観)

スマートゴーグル

「スマートゴーグル」は、ARグラス「モベリオBT-300」を組み込んだゴーグルです。「スマートマスク」とべ、外観は軽装備仕様となっていますが、グラス部分の情報表示機は同一。揮隊の情報端末と線交信もでき、現場情報の共有も可です。


(グラス部分の表示イメージ

位置測位システム

スマートフォンに組み込んだアプリケーションソフトで、建物内のビーコンの位置情報を取得し、それをスマートフォンからサーバーに送信します。サーバーでその位置情報面図上に表示し、PCタブレットに送信します。これにより、GPSなどの届かない屋内や地下などの閉鎖間でも、スマートフォンの持ち=要救助者の位置を測位することができます。

システムは、5月31日6月3日東京ビッグサイトにて開催される「東京国際消防防災展2018(FIRE-SAFETY TOKYO)」、一般財団法人日本消防設備安全センターブース(東6ホール 小間番号:6-21)に出展、体験会を行います。

海外では、救助時の視界を確保する消防士用ARヘルメット飛行機火災時に操縦視野を確保するAR酸素マスクなども開発されています。

(参考)セイコーエプソン株式会社ニュースリリース