サウスゲイト体制では3バックシステムを採用

 イングランド代表は3日、国際親善試合でナイジェリア代表と対戦し2-1と勝利。残り2週間を切ったロシア・ワールドカップ(W杯)に向けて、上々の仕上がりを見せた。

 近年はW杯や欧州選手権などの大舞台で結果を残せていないイングランドだが、今大会に臨むチームはこれまでとは少し異なるという見方も強い。その理由は、ギャレス・サウスゲイト監督が採用する3バックシステムにある。

 英公共放送「BBC」では、「イングランドはこれまでで最も効果的なシステムを見出せたのか?」と見出しを打って特集し、今大会導入予定の3バックシステムについて触れていた。

 まずサウスゲイト体制で注目なのは、センターバック(CB)だ。マンチェスター・シティでは超攻撃的サイドバック(SB)として猛威を振るっていたDFカイル・ウォーカーを代表では右CBに抜擢。当初は実験的な起用と見られていた。

 しかし、ウォーカーのフィジカルやスピードを守備でも活かしたいと考えたイングランド人指揮官は、いくつかの親善試合でテストを行い、納得のいく成果を得られたため同選手のCB固定を決断。3バックシステムの場合、両脇のCBは対戦相手にとって捕まえづらくフリーとなりやすいポジションのため、ウォーカーのスピードや攻撃力はCBでも随所で発揮することもできている。


完成度は上々、あとは本番での結果のみ

 ナイジェリア戦では3-5-2システムを導入したが、攻撃面で基本的にはトットナムFWハリー・ケインが中心となることに疑いの余地はない。今大会では主将も託されており、ロシア大会でも主役候補の一人だ。

 そしてケインの周囲で、マンチェスター・ユナイテッドMFジェシー・リンガードとシティMFラヒーム・スターリングがサポートする役割を担うことになりそうだ。互いに不足している部分を近い距離でプレーし連携することで補う、非常にバランスの取れたトライアングルと言える。

 両ウイングバックには縦横無尽にピッチを走るダイナモを置き、2枚のボランチには攻守を上手くリンクさせるバランサーを起用する傾向にあり、チームとしての完成度はW杯を前にぐっと高まっている。

 今やサウスゲイト監督のソリッドな攻守の連動性は、はっきりとした戦術として成立している。スタイルを貫き、実戦でテストを重ね、共通意識を浸透させることに成功した。あとは、本番での結果のみだ。


(Football ZONE web編集部)

イングランド代表がロシアW杯で切り開く新境地とは?【写真:AP】