私立大学とはいっても、税をもとに巨額の補助が毎年投入されていることを知っているだろうか。なかでも、アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で世間を騒がせている日本大学が受け取る額は、90億円トップクラス。「私たちの血税を日大に渡すな」。日大の対応が後手後手になったことも重なり、ネットではこうした批判が相次いでいる。

日大、早大に次いで交付額2位

補助は「私立大学等経常費補助」という。文部科学省が所管する特殊法人日本私立学校・共催事業団によると、(1)私立大学等の教育条件と研究条件の維持向上(2)学生の修学上の経済的負担の軽減(3)経営の健全化等に資する、ことが趣旨となっている。

では、実際にどれくらいの額が支払われるのか。2017年度は873校に対し、総額約3168億円が交付された。大学のうち、最も多い額を受け取ったのは早稲田大学で約92億円。次いで日大が約91億円だった。(トップ10は以下のとおり)

(1)早大=約92億円(2)日大=約91億円(3)慶應義塾大学=約90億円(4)東海大学=約62億円(5)立命館大学=約60億円(6)順天堂大学=約55億円(7)昭和大学=約54億円(8)近畿大学=約46億円(9)北里大学=約40億円(10)福岡大学=約37億円(※ちなみに18位が関西学院大学=約27億円)

下に多くの系列校を抱え、「マンモス校」としても知られる日大には、地方自治体からの補助も交付されている。日大の2018年度予算では、地方自治体からの補助収入を約56億円とし、私立大学等経常費補助をはじめ補助収入の総額を約153億円としている。

負傷選手の、日大への補助投入に問題意識

一方、今回の問題で補助が減るケースも想定される。私立大学等経常費補助取扱要領によると、状況に応じて補助を10%25%50%75%さらには全額カットする場合がある。減額または全額不交付となるのは、不正手段を使って補助を受け取ったり、学校経営に関する刑事事件で役員または教職員が逮捕・起訴されたりした場合などとされている。

悪質タックル問題を受け、日大アメフト部の監督を辞任した内田正人氏は、大学の常務理事も辞任した。ただ、負傷した関西学院大学の選手の父親大阪市議の奥野康俊氏)は警視庁に傷容疑で告発状を提出したと伝えられている。今後の展開次第では、補助の大幅減額も視野に入る可性がある。

相究明をし、父親奥野氏は今期限りで大阪市議を辞任することを決めたという。奥野氏はTwitter上に、「政治家の最後の仕事として、教育基本法に照らし、大学の設置基準、税から支払われる日大への補助の投入の是非、理事長含め理事の選任の仕方、評議員の選定と役割等、あるべき姿に向け、提言していきたいと存じます」と決意を記した。

弁護士ドットコムニュース

「血税なぜ日大に」91億円の私大補助金に批判続出…展開次第では大幅減額の可能性も