日本商工会議所は6月7日、「人手不足等への対応に関する調」の結果を発表した。調は今年3月19日4月27日、全中小企業4108社を対に実施。このうち2673社が回答した。

「人手が不足している」と答えた企業1737社で、全体の65。昨年より5ポイント増えた。人手不足と答えた企業の割合は4年連続で上昇しており、働き手確保の難しさがうかがえる。

業種別では、「宿泊・飲食業」(79.1)が最も深刻で、「運輸業」(78.2%)、「建設業」(75.6)が続いた。

3年後の人員充足は「不足感が増す」「同程度」と、悲観的な見方が9割


人手不足解消の見込みが立っていません

「不足している」と答えた企業に「める人材」を聞くと、「一定の経験を有した若手社員(第二新卒等」(64.2%)、「即戦となる中堅層、専門」(61.8)という答えが多い。

人材を確保できない理由として考えられることを複数回答で聞くと、「自社の立地する地域にめている人材がいない(人口減少や大都市圏への流出等でそもそも人がいない)」が56.8で最も多かった。次いで、「自社が属する産業・職種に魅がない」(42.9)、「入社した人材がミスマッチを感じて退職してしまう」(36.2%)、「自社の働き方に魅がない(労働時間が長いなど)」(34.4)などが挙がっていた。

「数年後(3年程度)の人員充足の見通し」は、「不足感が増す」(51.6)、「現在と同程度の状況」(43.1)と、善しない、または現状維持と考える企業が9割を占めた。

事業維持のための工夫「既存業務の効率化」が1位

人手不足で人員確保が難しい中、事業を維持するために講じている工夫を全企業に聞いたところ、「既存の業務を効率化する(ICT化、標準化等)」(45.4)や「社員教育の強化・社員の向上」(39.6)という回答が多かった。一方、「残業、休日出勤等で対応」(36.3)や「経営者や管理職が作業を補う」(33.9)など、新たな投資をせずに乗り切ろうとする企業も少なくなかった。

多様な働き方に関する取り組みとして最も多かったのは「長時間労働の削減」(55.8)で、「再雇用制度」(50.7)の導入が続いた。対して、情報技術AIIoT等)の活用」(9.8)、「短時間正社員制度」(8.9)、「みなし労働時間制(裁量労働制等)」(8.8)、「副業・兼業」(4.9)、「在宅勤務」(2.8)などの項は、どれも1割程度にとどまった。

調に答えた企業からは、

「若い人材が資格を取得したり実積を積むと、さらなるスキルアップのために東京の大手企業転職してしまう」(埼玉県 造園業)
「会社説明会を開催しても参加者が集まらない」(三重県 卸売・小売業)
「即戦となる若手、中堅社員を現地で採用するのが難しい」(長崎県 その他サービス業)

などの悩みも挙がっている。