JTBグループで金融・決済事業を担うJTBビジネスイノベーターズは6月13日、Fintechベンチャーのアイ・ティ・リアライズ(東京都港区)と共同で、訪日外国人旅行者向けのキャッシュレス決済「Japan Travel Pay」の実証実験を8月に開始すると発表した。台湾、香港、韓国からの旅行者を主なターゲットに、スマートフォンを活用したキャッシュレス決済を提案する。

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 実証実験には、アイ・ティ・リアライズが開発した電子スタンプ技術「STAMPAY」(スタンペイ)を採用。静電マルチタッチ技術を応用して固有の接触パターンを識別するもので、スマホ画面にスタンプを押すだけで店舗を特定できるという。

 一方のJTBグループはこれまで社内インフラとして活用していたDCC(Dynamic Currency Conversion)のオンラインシステムに接続するAPIを解放する。DCCは、海外旅行者がクレジットカードを利用して代金を支払う際、その場で自国通貨に換算するサービス。「JTBグループが外部企業と決済連携を行い、新しいサービスを開発することは、現在取り組んでいるオープンイノベーションにおける新しい試みの1つ」(同社)

 旅行者はあらかじめ「Japan Travel Pay」サイトでクレジットカード情報を登録(海外発行のVisa、Master)。食事や買い物をした後、店舗の端末に表示されたQRコードをスマホで読み取り、店員に電子スタンプを押してもらうと支払いが完了する。その場で自国通貨に換算した金額を確認でき、後日の為替変動リスクを気にする必要もない。

 JTBによると、近年は中国人旅行者の増加でアリペイやWeChatPayに代表されるQRコード決済に対応する店舗は増えているものの、その他の国や地域からの旅行者が使えるキャッシュレス決済手段はほとんど提供されていないという。

 実証実験では、中国に次いで訪日旅行者が多い台湾や香港、韓国からの旅行者をメインターゲットとし、旅行客と店舗、双方の利便性や効率性について検証を行う。期間は10月まで。18年中の本格稼働を予定している。

登録画面とクレジットカード登録画面