舞台俳優のレイプ未遂事件の話題により、4年前にも演劇関係者の間でささやかれた「レイプサークル」のウワサが再燃している。これは、ごく一部の舞台俳優らが集う、強姦シーンの視聴サークルのことである。

 強制性交未遂の容疑で逮捕された椎名康裕容疑者は、過去に山田孝之主演のTBS系ドラマ『闇金ウシジマくん』にも出演したことがある俳優だが、今年1月、東京・板橋区の民泊マンションに侵入し、就寝中だった10代の台湾からの観光客女性にカッターナイフを突きつけて馬乗りになり、「おまえの体がほしい。襲うからな」などと言って乱暴しようとした疑い。

 少女が抵抗したため椎名容疑者は逃走したが、ここにきて逮捕となった。本人は「スリルを味わいたかった」と容疑を認めているという。

 椎名容疑者は北区つかこうへい劇団や、劇作家つかこうへい氏の死後同劇団有志で2011年より活動している北区AKT STAGEで舞台出演しており、過去、劇団クロックガールズの舞台や早乙女太一主演の明治座公演にも出たことがあった。世間的にはまったくの無名だが、北区つかこうへい劇団周辺を中心に小劇場の世界では、そこそこ知られた人物だったという。

「運動神経がよくアクションが得意、最近は殺陣師としても活動していました。明るい性格で、リーダーシップもありました。わりと正義感の強いところも見せていた感じなんですが、いま思えば、それは虚言を交えた自己演出っぽいところもあった気がします。というのも、チンピラに絡まれていた女性を助けたとか、女性へのDVする奴をぶっ飛ばしたとか、真偽不明の武勇伝が多かったんですよ。それでも、まさかここまで善悪の区別がつかない人間だとは思わなかったです」(元メンバーの舞台俳優)

 犯行から約5カ月間、何事もなかったように舞台仕事をこなしており、演技教室では子どもたちにまで指導していたという椎名容疑者だが、ショックを受けた一部関係者の間で「椎名もメンバーだったら怖い」とささやかれるのが、舞台俳優らも多く参加している通称「レイプサークル」なる集まりだ。

 4年前、ミュージカル『テニスの王子様』などの活躍で知られた俳優の篠谷聖が、都内で帰宅途中の10代女性に対する強姦致傷の疑いで逮捕され、懲役7年の実刑判決を受けたことがあった。その際、演劇仲間から聞かれたのが、レイプシーンのあるドラマ映像などを鑑賞するサークルへの参加疑惑で、『テニスの王子様』内の役名を名乗って参加していたという話が一部で報じられていたのである。

 当時、取材を受けた同サークルメンバーは「レイプサークルと言われるのは心外です。あくまで舞台俳優や演出家が、演技の勉強で始めたものですから」と語っていたが、篠谷参加のウワサから誤解を招いたのは事実だ。

 4月に同じくミュージカル『テニスの王子様』に出演していた俳優、青木玄徳が強制わいせつ致傷容疑で逮捕されるや、このサークルには複数の記者から問い合わせがあったという。

「まるでレイプ願望者のサークルみたいに思われてしまって、そんなものに参加する人なんかいませんから、自然消滅状態です。でも参加していた自分はその風評被害に困っています」

 こう話すメンバーによると、椎名容疑者らしき人物がこのサークルに参加した具体的な話は「ない」と言うものの、事件を受け「奴はレイプサークルのメンバーだったらしい」という根拠のないウワサが広まっているという。

 強制性交罪は、未遂であっても脅迫を開始した時点で実行の着手があると判断されれば、既遂と同一の法定刑で5年以上の有期懲役となる可能性がある凶悪犯罪だ。サークルがすでに活動はしていなくても、こうして役者のレイプ犯が出るたびに「レイプサークル」の通称が蒸し返され、メンバーは困惑の色を隠せないようだ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

※イメージ画像(Thinkstockより)