静岡県伊東市が2015年に取得したホテル跡地をめぐり、売り手業者側から見返りに現金約1000万円を受け取った疑いが強まったとして、警視庁が収賄容疑で同市の佃弘巳前市長(71)の逮捕状を取ったことが14日、捜査関係者への取材で分かった。

 跡地を売却した伊東市の不動産会社の役員も贈賄容疑で調べる方針で、警視庁は他にも仲介役が関与しているとみて、金の受け渡しや土地取得の詳しい経緯を解明する。

 捜査関係者によると、佃前市長は現職だった15年ごろ、この不動産会社が所有していた同市桜木町の「伊東マンダリン岡本ホテル」(廃業)の跡地約4000平方メートルを市が購入する見返りとして、同社の役員から現金約1000万円を受け取った疑いが持たれている。

 登記簿などによると、ホテル跡地は強制競売に掛けられ、14年10月に不動産会社が約5000万円で落札。15年7月、伊東市が同社から生涯学習施設用地として約2億円で購入した。その後、施設は建設されず、現在は駐車場として利用されている。

 佃前市長は取材に対し、「(1000万円は)貸していた金を返してもらっただけだ」などと疑惑を否定している。 

〔写真説明〕佃弘巳前伊東市長

〔写真説明〕静岡県伊東市に跡地を売却した不動産会社によって解体されるホテル(関係者提供)

〔写真説明〕静岡県伊東市が取得したホテル跡地=5月24日、同市

佃弘巳前伊東市長