いよいよ、サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会が目前に迫ってきた。熱戦の数々が繰り広げられるのは間違いないが、サッカーは映画の題材としてもとてもポピュラーである。ここではW杯にちなんで、そんなサッカー映画の中でも、泣ける「胸熱サッカー映画」を5本ご紹介する。

まずは「ザ・カップ 夢のアンテナ」(99)から行こう。これは実にチャーミングでハートウォーミングな映画だ。舞台はヒマラヤ山麓のチベット密教の僧院。そこで暮らす少年僧たちは、サッカーのW杯に夢中で修行にも身が入らない。夜中に僧院を抜け出し、民家までテレビ中継を見に行ったのがばれて大目玉をくらった彼らは、先生と交渉した結果「決勝戦だけ」の約束で、僧院でテレビを見る事が許された。しかし僧院にはテレビがない。彼らはどうしたか? 見終わると嬉しくなります。

「ザ・カップ」はブータンとオーストラリアの合作なのだが、そのブータン代表サッカーチームが登場するのが「アザー・ファイナル」(03)。02年日韓W杯の決勝戦が行われた6月30日、FIFAランキング202位のブータン代表と、同じく203位の英国領モントセラトが、世界最下位を決める試合を行った。この試合の模様を、文化、観客、両国の交流など周辺から映したドキュメンタリー。どっちも負けて欲しくない試合の結果は?

3本目も、世界最弱と言われたチームのドキュメンタリーだ。「ネクスト・ゴール! 世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦」は、10年のW杯予選で、国際Aマッチ史上最大の得点差となる0対31でオーストラリア代表に大敗したアメリカ領サモアの代表チームが、オランダ人監督を招いて14年のブラジル大会を目指す姿に密着する。果たして、チームは悲願の初勝利をあげることができるのか? その結果に、号泣するかもしれません。

サッカー小国の映画が続いたので、次はサッカー界のレジェンドについて紹介しよう。「ペレ 伝説の誕生」は、58年、わずか17歳でW杯に出場し、ブラジルを優勝へと導いたペレの半生を描く映画。後の「サッカーの王様」が、スラムでサッカーを始め、挫折と栄光を繰り返しながらスーパースターになっていく過程を描く。プロデューサーは「ダ・ヴィンチ・コード」や「ビューティフル・マインド」などを手がけたブライアン・グレイザーとペレ。ペレ本人もちょっと顔を出している。

「ペレ 伝説の誕生」の監督であるマイケル・ジンバリスト、ジェフ・ジンバリストは、もう1本、とんでもないサッカー映画を作っていた。7月6日に公開される「わがチーム、墜落事故からの復活」は、信じられない実話である。16年、飛行機事故によって選手のほとんどが亡くなったブラジルのクラブチーム「シャペコエンセ」が、生き残った3名の選手やスタッフがチームやサポーターと力を合わせ、新たにチームを築き上げて行くまでを描いた奇跡のドキュメンタリー。ジェフ千葉やセレッソ大阪に所属していたケンペスや、フロンターレ川崎に所属していたアルトゥール・マイアら、日本でも活躍した選手の生前の姿が胸を打つ。

もちろん、日本代表が試合に勝利したら最高に胸熱だが、これらのサッカー映画もなかなか熱い。サッカーを愛する人も、そうでない人にも見て欲しい映画だ。

信じられない実話