【シンガポール時事】ポンペオ米国務長官は14日、ソウルで日韓外相に12日の米朝首脳会談の結果を報告し、北朝鮮の非核化への対処方針をすり合わせた。長官は同日午後、訪中して王毅外相と会談し、制裁維持への協力などを求めたとみられる。北朝鮮への影響力拡大を狙う中国をけん制する狙いもある。

 ポンペオ氏は13日、ソウルで記者団に対し、トランプ大統領の任期の2021年1月までに非核化の大部分が終わることを想定していると明らかにした。14日の日米韓外相会談では、この目標に向けて行程表や検証方法など具体策について突っ込んだやりとりを行ったとみられる。

 ポンペオ氏が苦慮したのは、中国への説明だ。中国の耿爽・外務省副報道局長は早くも「北朝鮮の(国連)決議履行状況に応じ、制裁措置の暫定的停止や解除を含めた調整が必要だ」と指摘。ポンペオ氏としては、中国がなし崩し的に制裁緩和に踏み切らないようくぎを刺し、非核化に向けて北朝鮮への影響力を行使するよう求めることが急務となっていた。

 トランプ氏は12日の首脳会談後の記者会見で、米朝交渉期間中に米韓合同軍事演習を凍結する方針を表明。「合同演習の凍結と引き換えに、北朝鮮が核・ミサイル実験を凍結する」という中国が提案してきた「2重の凍結」を事実上受け入れた格好で、米紙ワシントン・ポストなどは「米朝会談の最大の勝者は中国だ」と伝えている。 

〔写真説明〕14日、ソウルで日米韓外相会談に出席した河野太郎外相(右)、ポンペオ米国務長官(左)、韓国の康京和外相(EPA時事)

14日、ソウルで日米韓外相会談に出席した河野太郎外相(右)、ポンペオ米国務長官(左)、韓国の康京和外相(EPA時事)