米朝首脳会談の舞台となったシンガポール。AbemaTV「AbemaNewsチャンネル」取材チームの技術スタッフ・熊谷祐己氏は、各国メディアの"身軽さ"が目についたと話す。


 「これまでは中継車やパラボラアンテナを使って衛星に映像を送っていたので、人も装置も大規模だった。それが今回はリュックサックの中にモバイル通信機器を入れて通信しているチームがほとんど。2、3人で中継していた」と話す。実際、トランプ大統領と金正恩委員長がホテルの中庭を散歩する映像にも、そうしたクルーの姿が確認できる。


 テレビ朝日の地上波では中継車を隣国のマレーシアから調達したというが、AbemaNewsチャンネルでは同様の機材とSIMカードを用いて、インターネット回線で映像データを送信した。


 「技術的な進歩以上に、シンガポールのインフラ環境の充実していたことが挙げられると思う。空港やコンビニ、ショッピングモールなどで旅行者用のプリペイドSIMカードが簡単に手に入れることができた。しかも100GB分のカードが日本円で1000円程度。1Gに2000円程度払わなければならない日本よりもはるかに割安。これによって一つの拠点にかけるコストの削減が可能になり、おかげでトランプ大統領や金委員長が車で移動する場面など、各国のメディアは複数の中継ポイントから映像を伝えることができた」。


 ジャーナリストの堀潤氏は「各社のスマホを毎月相当使っているが、日本の通信産業の規制や護送船団方式がいかに遅れていたかを痛感する。少しずつ変わり始めているが、今のままではおそすぎる。メディア環境でもアジア各国に負けてしまう」とコメントした。

 

 2年後の2020年には東京オリンピックを迎え、5Gも実用化される日本。観光立国シンガポールのインフラ整備はとても良い参考になりそうだ。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


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